...ふと見ると向こうの屋根の物干し台に浴衣(ゆかた)の類を持って干しに上がって来たらしい女中風の女が...
有島武郎 「或る女」
...物干しから取り込んだ蒲団の始末をしていた...
徳田秋声 「足迹」
...窓の前の物干し棒にふとんをかけて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...物干し竿なんぞも...
野村胡堂 「胡堂百話」
...此方の物干しへ板を渡したのさ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二階借りをしていたので台所がわりにしていた物干しには...
長谷川時雨 「松井須磨子」
...物干しへ連れて上がったって...
正岡容 「圓朝花火」
...再び物干し台の上へ昇って行った...
松永延造 「ラ氏の笛」
...物干し台の鉄の梯子をよじ登ろうとしていたのである...
松永延造 「ラ氏の笛」
...六尺棒や物干し竿(ざお)を持ち出す者があり...
山本周五郎 「さぶ」
...物干しの上へ一足跳びに...
吉川英治 「江戸三国志」
...稲吉の体は物干しの上にもんどり打って...
吉川英治 「江戸三国志」
...物干しから屋根へ...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...物干しの欄(てすり)を踏み台に...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...――で物干しから用心のない戸を開けて...
吉川英治 「治郎吉格子」
...きっと、俺はまた、おめえを捨てるぜ」「見捨てないで下さいよう、見捨てないで……」そういいながら、お仙は、治郎吉に解かれた縄をふり払って、物干しから、屋根へ、怖さも忘れて這い出したけれど、裏口はもう真っ赤に染まるほど、御用提灯(ぢょうちん)が埋(うず)もっていた...
吉川英治 「治郎吉格子」
...物干し竿あるか」お通は...
吉川英治 「宮本武蔵」
...物干しに屈みこんでいることも...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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