...いかに物好きな散歩者たちも近よるものがなかった...
海野十三 「恐怖の口笛」
...が、物好きな読者が、彼の線路の附近を丹念に探し廻ったならば、恐らくは水田(みずた)の泥の中から、何ものかを発見するであろう...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...うちをえらい物好きな女のように思うであろうが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...もッと奇怪なもッと物好きな...
谷崎潤一郎 「秘密」
...物好きな読者にまれにはそうした実験を試みることをすすめたいと思う...
寺田寅彦 「自由画稿」
...どうも物好きなおセッカイだと云われそうである...
戸坂潤 「社会時評」
...不遠慮な物好きな者らにトリフォンの詩が語ってきかせるようなものにすぎない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...さりとはあまり物好きな...
中里介山 「大菩薩峠」
...醜怪な老人が、たとえ二度目であったにしても、孫のような若い夫人を持つということは、兎角世上の噂に上るものですが、わけてもこの鈴子(すずこ)夫人のように、非常な美人で、詩がうまいとなると、物好きな世間は、安からぬゴシップを飛ばさずにはおきません...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...町内の物好きな人たちと一緒に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...岡つ引などをからかひたがる物好きな馬鹿がうんと居る...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...緑の黒髮を切つたと――その頃の物好きな江戸つ子達は惜しがりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三度はそれで逢引を重ねたことだろう」「この節の娘は物好きなんですね」「ところが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...物好きな旦那衆は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そんな物好きな人が着物を持って来てくれるのかと...
橋本五郎 「地図にない街」
...とある庭のある構えの内からよき襲(かさね)をひからせた物好きな男が一人...
室生犀星 「荻吹く歌」
...物好きな眼つきでちょいちょいと老夫人の方を見やる...
矢田津世子 「女心拾遺」
...袁紹も物好きな」と...
吉川英治 「三国志」
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