...物好きな期待を与えた...
有島武郎 「或る女」
...物好きな!)弦三は...
海野十三 「空襲葬送曲」
...私のような物好きな女には何もかも物珍らしくって面白い処だったんですけれど――...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...京の水7・15(夕)むかし京都で物好きな男が三四人集まつて鴨川のほとりで茶を煎(せん)じて遊んだ事があつた...
薄田泣菫 「茶話」
...ある時京都の出水(でみづ)辺に住んでゐる物好きな男が...
薄田泣菫 「茶話」
...「物好きな方がいらっしゃるもんですね...
高見順 「いやな感じ」
...なにしろ今から四十何年の昔のことでござりましてそのころは京や大阪の旧家などでは上女中(かみじょちゅう)には御守殿(ごしゅでん)風の姿をさせ礼儀作法は申すまでもござりませぬが物好きな主人になりますと遊芸などをならわせたものでござりますから...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...物好きな聯想(れんそう)を醸(かも)させる為めに...
谷崎潤一郎 「秘密」
...ただの物好きなおセッカイではなかったことになったので...
戸坂潤 「社会時評」
...こんな無一物の廃人のところへお嫁さんに来てくれる物好きな女もおらぬ...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...それとも大名のお姫樣のうんと物好きなのかな」斯(か)う言つた調子で何時も大事な話を進める親分子分だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...物好きな旦那衆は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もしかして大英博物館のすばらしい収蔵品も知らない? 物好きな外人でも知ってるぞ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...然かし其んな物好きな事を為た人はなかろう...
牧野富太郎 「風に飜へる梧桐の実」
...「少し物好きなようですが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...物好きな眼つきでちょいちょいと老夫人の方を見やる...
矢田津世子 「女心拾遺」
...そは皆物好きなるわが夫(せ)の君のわれを試(た)めす戯れぞ」と笑ひき...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...行列の武者たちは、「また、わが殿の、物好きな」と、驚いた顔したが、その中へ日吉がのこのこはいって来たので、「おい、もっと、列の後の方に従(つ)け...
吉川英治 「新書太閤記」
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