...私のような物好きな女には何もかも物珍らしくって面白い処だったんですけれど――...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...京の水7・15(夕)むかし京都で物好きな男が三四人集まつて鴨川のほとりで茶を煎(せん)じて遊んだ事があつた...
薄田泣菫 「茶話」
...或る物好きな男がそっと夫人に質(たゞ)して見るなどのことがあったが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...植物学者ブラウンの物好きな研究はいったん世に忘れられたが...
寺田寅彦 「科学上の骨董趣味と温故知新」
...ただの物好きなおセッカイではなかったことになったので...
戸坂潤 「社会時評」
...こんな無一物の廃人のところへお嫁さんに来てくれる物好きな女もおらぬ...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...物好きな婦人客は...
中里介山 「大菩薩峠」
...当時の江戸っ子の物好きなところでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...物好きな江戸ツ子の耳に傳はりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...岡つ引などをからかひたがる物好きな馬鹿がうんと居る...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...飛んだ物好きなところがあるものだよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この時一人の物好きな者があって...
穂積陳重 「法窓夜話」
...唖の案内者を伴れて歩くなんて随分君も物好きな人だよ...
牧野信一 「環魚洞風景」
...美しい物好きな若い女房たちなどは...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...物好きな男は立つたり蹲(しやが)んだりして...
室生犀星 「末野女」
...袁紹も物好きな」と...
吉川英治 「三国志」
...求めてこれを治領したいという司馬懿の眷願(けんがん)に、帝はもとより勅許されたし、魏中の重臣も、物好きな、とだけで、誰もさえぎる者はなかった...
吉川英治 「三国志」
...主人の物好きな――とは思ったが...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索