...何樣(なにさま)物凄く不氣味に見える...
石川啄木 「病院の窓」
...左の肩に添うて自分の家(うち)の主婦が両眼(りょうがん)を彼の顔に物凄く釘づけして立っている...
魯迅 井上紅梅訳 「幸福な家庭」
...夜汽車でやつて來た時も物凄くあつたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...私はその往還に佇んで、暫く森の方を眺めていましたが、そうして離れて見れば、怪物の様な巨木達が、風のために波打っている有様は、一層物凄く、ますます私に里心を起させるばかりで、さっきの異様の人物は、いつまで待っても出て来る様子がありません...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...広い奥書院にその笑い声が物凄く響き渡って...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「むかでの跫音」
...ヂュウスの系の少壯の密集の隊物凄く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...雲霧まくろく湧き出づる――其樣みせて物凄く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...勇氣激しく物凄く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...男が好いだけに一ときわ物凄く...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...きつとたつた一人で物凄く笑ふのであらう...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...眞中(まんなか)から裂けた幹は物凄く口を開いてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...それでも胸が大時計の振子のやうにゴクンゴクンと物凄く鳴つてゐる...
牧野信一 「駆ける朝」
...脚が曲つたまゝに物凄く痺れた...
牧野信一 「武者窓日記」
...むしろ次の怪しげなる光景を物凄く感じました...
武者金吉 「地震なまず」
...その眼の色が次第次第に物凄くなり...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...物凄く輝く眼光は常に鉄壁をも貫く正義観念を凝視していた...
夢野久作 「近世快人伝」
...貴様の生胆(きも)ば呉れんか』大惣が天井を見たままニンガリと物凄く笑いました...
夢野久作 「近世快人伝」
...その顔は恐ろしく物凄くなって来た...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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