...少し物々しさに打たれた気味で...
夏目漱石 「明暗」
...私もその物々しさに度を失はずにはゐられなかつた...
南部修太郎 「疑惑」
...調度の物々しさも...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...放しておくれよう」物々しさに怯(おび)えて泣き出しさう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...四方(あたり)の樣子の物々しさに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...四方(あたり)の様子の物々しさに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その計画の物々しさと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...やがて酉刻(むつ)(六時)になつても酉刻半(むつはん)(七時)になつても準備の物々しさに似ず...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...百姓家ながらその物々しさといふものはありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...惣十郎町の松五郎を引立てゝ來ましたよ」「まさか繩を打つたわけぢやあるまいな」八五郎の聲の物々しさに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何だかその方が雷よりこわい夕立めいた物々しさでした...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...さながらに死人の心臓を取って喰うという魔性の者のような物々しさ……又は籔(やぶ)の中に潜んでいる黒蝶の仔虫(さなぎ)を何万倍かに拡大したような無気味さ……のみならず...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...新野軍の単福は、その日、玄徳を丘の上に導き、軍師鞭(ぐんしべん)をもって指しながら、「ご覧あれ、あの物々しさを...
吉川英治 「三国志」
...その物々しさを、藤吉郎は、客に対して気の毒に思ったか、「お退(さが)りあってよろしい」と、主君の身辺は、自分がひきうけて保証するかのような信念でいった...
吉川英治 「新書太閤記」
...一条信龍(のぶたつ)など――何しても物々しさ...
吉川英治 「新書太閤記」
...戦備も前よりは格段な物々しさであるという...
吉川英治 「新・水滸伝」
...その物々しさが、天変のあった直後だけにことさらただごとでなく思われる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...それでも、民衆は、いよいよ六波羅の軍勢が、五万余騎も編成されて、頼朝追討と称して京都を進発した当日には、辻々へ山のように見物に出て、その物々しさに、意外な顔をしていた...
吉川英治 「源頼朝」
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