...そうして、仔細らしい文句を、人を食ったような、まじめなような、物々しい気取りで書き納めて、それを押立ててその下で、伊太夫はじめ一族が参列の施餓鬼か、施行か知らないが、その物々しさと、あの坊主の悪ふざけ...
中里介山 「大菩薩峠」
...少年兵馬の物々しさを侮って...
中里介山 「大菩薩峠」
...調度の物々しさも...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...平次の物々しさが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...家の子郎党の出迎えの物々しさ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八」「――」平次の調子の物々しさに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...四方(あたり)の空氣の物々しさと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「何を搜すんだな? 親分」平次の態度の物々しさに驚いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...身扮(みなり)の物々しさから見て...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いやに物々しさがあります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さながらに死人の心臓を取って喰うという魔性の者のような物々しさ……又は籔(やぶ)の中に潜んでいる黒蝶の仔虫(さなぎ)を何万倍かに拡大したような無気味さ……のみならず...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...虚勢らしい物々しさなども感じられない...
吉川英治 「上杉謙信」
...奉行所始まって以来の物々しさと混雑を呈しております...
吉川英治 「江戸三国志」
...日頃の白洲にもまさる物々しさである...
吉川英治 「大岡越前」
...戦備も前よりは格段な物々しさであるという...
吉川英治 「新・水滸伝」
...同じ緊張しきった幕廷(ばくてい)の物々しさにしても...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...それでも、民衆は、いよいよ六波羅の軍勢が、五万余騎も編成されて、頼朝追討と称して京都を進発した当日には、辻々へ山のように見物に出て、その物々しさに、意外な顔をしていた...
吉川英治 「源頼朝」
...この物々しさは、黒吉にとって、大した役にはたたなくとも、観客の心をエキサイトするには、充分効果的だった...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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