...片時も離れなかつた友と別れて...
石川啄木 「天鵞絨」
...冬の間は毎夜北の方を片時も離さず...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...片時も放さず所持しているのでござります」彼が夢中でしゃべりつゞけながら...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...其間にも片時もそれを忘れることは出来なかつた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...おまえはそれを知っておるのか? おそらく知っていられるであろうな』と彼は片時も囚人(めしうど)から眼を離そうとしないで...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...けれど彼女は片時もクリストフを恨まなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一時片時も心安き事なし――『日本国ハ皆日蓮ガ敵トナルベシ――恐レテ是ヲ云ハズンバ...
中里介山 「大菩薩峠」
...片時も放さぬ般若(はんにゃ)の面がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...「これは深刻なんだぞオ」といふ言葉を片時も離さないで...
中原中也 「散歩生活」
...片時も休まなかった...
夏目漱石 「明暗」
...片時もだまっていられないたちの種類なので...
長谷川時雨 「お墓のすげかえ」
...片時も忘れやしないンだが...
林芙美子 「浮雲」
...吾々米国婦人は片時も斯る境遇に安んずるを得ず...
福沢諭吉 「女大学評論」
...今もって稲を作らずには片時も安心しておられぬというわけは...
柳田国男 「雪国の春」
...片時もはなれたことがないといってもいいでしょう...
山本周五郎 「失蝶記」
...少年時代から片時もはなさず持っていた父の遺物(かたみ)の剣も...
吉川英治 「三国志」
...片時もその顔からそれなかった...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
...一人でいることに片時も耐えられなくなっていたのです...
J. S. レ・ファニュ J.S.Le Fanu The Creative CAT 訳 「ドラムガニョールの白い猫」
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