...その娘が側(そば)にいなければ片時も我慢が出来ないと云うほど...
モオパッサン 秋田滋訳 「寡婦」
...蝉はこの場をつうじて片時も止まずに啼きつづける...
林不忘 「安重根」
...これは片時も捨て置けない...
谷崎潤一郎 「細雪」
...片時も佛を念ずる隙がない...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...ただ両方が憎々しいくらいな激しい眼つき片時も外(そ)らさんと相手の顔いそそいでました...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...片時もさうした心の添はずにゐないことのない身ならば――それならば...
田山花袋 「道綱の母」
...小僧ばかりでは片時も安心が出来なかった...
徳田秋声 「新世帯」
...素子は片時も彼奴の恐怖を忘れることはできないのである...
外村繁 「日を愛しむ」
...けれど彼女は片時もクリストフを恨まなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...これは片時も猶予(ゆうよ)なり難し」「新徴組なりゃ島田を覘うはずがない...
中里介山 「大菩薩峠」
...与八としては片時も離せない...
中里介山 「大菩薩峠」
...片時も手許をはなさなかった品である...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...されど形は意なくして片時も存すべきものにあらず...
二葉亭四迷 「小説総論」
...立法者は片時も道徳を度外視してはならない...
穂積陳重 「法窓夜話」
...今は片時も躊躇(ためら)ふ心地せず...
夢野久作 「白くれない」
...朕が逆境に浮沈していた頃から卿のつくしてくれた大功は片時も忘れてはいない...
吉川英治 「三国志」
...自分は片時も忘れてはいない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...片時もその顔からそれなかった...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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