...波に静かな白帆の片影...
泉鏡花 「悪獣篇」
...片影(かたかげ)を土手(どて)に從(つ)いて...
泉鏡太郎 「艶書」
...怪星らしいものの片影(へんえい)すら見なかった...
海野十三 「怪星ガン」
...彼の推理の片影(へんえい)さえも...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...出て行く時の輝かしさの片影も無く...
太宰治 「津軽」
...私は私の片影を観た!しばらく滞在してゐた鼠も愛想を尽かして去つたらしい...
種田山頭火 「其中日記」
...現在でも未開国ではその片影を認めることができるようである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...そうした背景の前に立つ佗(わび)しげな旅客の絵姿に自分のある日の片影を見出す...
寺田寅彦 「厄年と etc.」
...ときどき風がさっとその片影を吹き送って来た...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...浮世の片影(かたかげ)に潜んでいる...
二葉亭四迷 「平凡」
...師父のような情愛を感ずる彼らの西郷先生の片影を...
本庄陸男 「石狩川」
...それでも自分では何となく自分の片影が出てゐるやうに自惚れてもゐたが...
牧野信一 「悪筆」
...仮と見れば実なる趣味の片影に異ならざれ共...
正岡容 「大正東京錦絵」
...あなたの片影をも殘さず私の心から...
水野仙子 「道」
...昔山々と市街との間をつないでいた村落や田園は片影をとどめない...
宮本百合子 「女靴の跡」
...何でもない時に人格の片影は見えるものでございますからね」などと言って...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...幾分なりともそれらの片影を描きえていれば我々は勘弁する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...着物の片影を見ただけでも...
夢野久作 「卵」
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