...そこにフランシスがこれも裸形のままで這入(はい)って来てレオに代って講壇に登った...
有島武郎 「クララの出家」
...薔薇色(ばらいろ)の裸形(らぎやう)の兒(こ)――哀(かなし)いかな――或(ある)は惱(なやみ)の床(とこ)に又(また)或(ある)は死の床に生れ落つる幼兒(えうじ)の名によりて告ぐ...
アダ・ネグリ Ada Negri 上田敏訳 「母」
...処々の市々は黙したる裸形の女人等が走り歩るくを見た...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「法王の祈祷」
...芒果(マング)の肉の色をした汝の道を裸形にて通ふ眼(まなこ)優しい汝が民よ...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「椰子の樹」
...裸形にされた純粋の偶然というものなのである...
太宰治 「虚構の春」
...深夜、裸形で鏡に向い、にっと可愛く微笑してみたり、ふっくらした白い両足を、ヘチマコロンで洗って、その指先にそっと自身で接吻して、うっとり眼をつぶってみたり、いちど鼻の先に、針で突いたような小さい吹出物して、憂鬱のあまり、自殺を計った事がある...
太宰治 「ろまん燈籠」
...裸形のまま夢中で風呂屋を飛び出して...
辻潤 「ふもれすく」
...縁端(えんばた)にずらり並んだ数十の裸形(らぎょう)は...
徳永直 「眼」
...咽喉(のど)ふくらまして唄っている裸形(らぎょう)のうちに...
徳永直 「眼」
...二日本画の線と色とは如何(いか)なる程度まで婦女の裸形(らけい)を描き得るや...
永井荷風 「江戸芸術論」
...それにまざって幾人とも数えきれぬ裸形の死人...
永井隆 「長崎の鐘」
...着物をください」口々にいいながら私らの周囲に異様な裸形が群がってきた...
永井隆 「長崎の鐘」
...二つの人の姿の裸形(らぎょう)なのが現われるのを見ました...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを振り回す(凄く振りまはすので裸形の男と服の人物が格闘してゐるみたいに見える...
牧野信一 「朝居の話」
...後は見るも浅猿しい裸形のなりで...
牧野信一 「鬼涙村」
...ばら色の裸形などで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...一人 裸形の女がある...
宮本百合子 「五月の空」
...或いは裸形のことを意味するのではなかったか...
柳田国男 「山の人生」
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