...片寄せた煙草盆などを醫師の前に直したりする...
石川啄木 「鳥影」
...きまりよく片寄せておく...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...たくみに底流をうごかしてごみを片寄せて...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...権兵衛は体を片寄せて往こうとした...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...女は扉を支へるやうにして身を片寄せた...
田中貢太郎 「蟇の血」
...それ/″\整然と片寄せられて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...植木が片寄せられたままになっている庸三の狭い庭にも...
徳田秋声 「仮装人物」
...橋の向角(むこうかど)には「かしぶね」とした真白な新しい行燈と葭簀(よしず)を片寄せた店先の障子(しょうじ)が見え...
永井荷風 「深川の唄」
...片寄せた古い石は...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...心(しん)に潜む赤きものを片寄せる...
夏目漱石 「虞美人草」
...日記を右に片寄せる...
夏目漱石 「虞美人草」
...部屋の隅に片寄せてあるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...コジ開けた二枚の戸は片寄せてありますが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...口をもぐもぐさせながらあわてて縫物を片寄せてくれた...
林芙美子 「瀑布」
...何か用かと氷袋を片寄せて傍近く寄るに...
樋口一葉 「うつせみ」
...体を車の右へ片寄せて乗って居るから観察は町の左側の方が多い...
正岡子規 「車上の春光」
...兄の足音が聞えると書物を脇へ片寄せた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...部屋のすみへ片寄せてしまった...
吉川英治 「新書太閤記」
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