...一隅はそのままむちゃくちゃに片寄せてある...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...身を片寄せてゆずる...
伊藤左千夫 「奈々子」
...たくみに底流をうごかしてごみを片寄せて...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...女は扉を支へるやうにして身を片寄せた...
田中貢太郎 「蟇の血」
...テーブルや椅子を片寄せた食堂の板の間で稽古するのであったが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...絨毯(じゅうたん)を一方へグルグル巻きにして片寄せ...
谷崎潤一郎 「細雪」
...卓子を横へ片寄せ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...片寄せた古い石は...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...書棚は壁に片寄せて...
夏目漱石 「虞美人草」
...片寄せた障子(しょうじ)に影がさす...
夏目漱石 「虞美人草」
...隅に片寄せた渋紙(しぶがみ)をほぐすと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その小屋の隅の方に片寄せました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――富岡は静かに蒲団を片寄せて...
林芙美子 「浮雲」
...火鉢と茶餉台(ちやぶだい)とが片寄せられ...
林芙美子 「浮雲」
...ところどころに片寄せられて盛り上つてゐる小石の塊だの...
堀辰雄 「春日遲々」
...「好く来て呉れたね!」と木兎の籠を片寄せて...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...この手品師が片寄せて画いてあるために見物人は一人も画いて居ない...
正岡子規 「病牀六尺」
...食事の盆を片寄せて...
吉川英治 「宮本武蔵」
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