...ふたごの片割れだったのです...
江戸川乱歩 「双生児」
...敵の片割れと言えば言えないこともない...
中里介山 「大菩薩峠」
...透かさず三名の恨みの片割れを追撃しに出かけて行ってしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...所々は田圃(たんぼ)の片割れが細く透いて見える...
夏目漱石 「坑夫」
...どうしよう」「僕の頭が見えるかい」「毬栗(いがぐり)の片割れが少し見える」「君ね」「ええ」「薄(すすき)の上へ腹這(はらばい)になって...
夏目漱石 「二百十日」
...片割れは捕まりましたよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「それが厄介で、いよいよこの家から、縄付を出さなきゃアなりません」「やはりあの女で――」「いや考え違いなすっちゃいけません、御新造は何にも知りはしません」「ヘエ――」「風呂場から吹矢を盗んで、外へ捨てて相棒に土の中へ踏み込ませたり、柄杓(ひしゃく)の底へ仕掛けをして、外から毒を持ち込んだように見せたり、恐ろしい手の込んだ細工をして、私の眼を誤魔化(ごまか)そうとしましたが、曲者の片割れは、やはりこの家の中にいるに相違ありません」「誰です、その野郎は、早く縛って下さい」「いや、そう手軽には行きません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この總七は泥棒の片割れでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御用金三千両盗んだ大泥棒の片割れ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この間まで相對死の片割れの...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうせ駈落し損つた片割れだらうと思つたが...
北條民雄 「間木老人」
...あなたと片割れの誰かがグレイ氏の個室をあちこちしらみつぶしに探した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...つまり我々はこの古風な感覚の片割れをもったままで...
柳田国男 「木綿以前の事」
...田人の一行の中には瓢箪の片割れに...
柳田国男 「雪国の春」
...「仇の片割れ」と...
吉川英治 「三国志」
...「貴様も謀反人の片割れか」赫怒(かくど)して...
吉川英治 「三国志」
...そんな事では腹が癒(い)えんわ』『憎い奴の片割れじゃ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...――「この片割れめが...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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