...ふと途(みち)の片側に乞食が一人衝立(つゝた)つて...
薄田泣菫 「茶話」
...片側にだけ陽を受けていた...
高見順 「如何なる星の下に」
...いずれも真っ黒な屈強な土人が――これこそほんとうの黒奴であったが、黙々として、片側に四人ずつ、八人で一つの轎を担いでいるのであった...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...街道の片側には汚ない溝(みぞ)があって...
田山花袋 「田舎教師」
...二号室といふ風に片側に一つ一つドアを持つて長く続いてゐるのがそれと見え出した...
田山録弥 「浴室」
...骨牌(カルタ)のような札の片側には「自」反対の側には「他」と書いてある...
寺田寅彦 「厄年と etc.」
...窓の片側に黒いくの字を画いていた...
寺田寅彦 「やもり物語」
...確か道の片側に敷地があるのでしたね...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「自転車乗りの影」
...片側には岩山が一〇〇フィートを越える高さでそびえ立ち...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...暗い広い街の片側に淋しい光を投げていた...
徳田秋声 「新世帯」
......
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...片側に工場の黒板(いた)塀が續(つゞ)き...
新美南吉 「坂道」
...その片側には、田舎寺の屋根の十字架が星のようにチカチカ光っており、百姓どもの喋り声もガヤガヤ聞こえ出して、胃の腑が堪え難くギュウギュウいい始める……...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...その片側にガラス窓のついた番小屋があって...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...頭の片側にひどい傷があり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...片側に大きな胡桃(くるみ)の木が三本あり...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...私は路の片側に佇んで...
若山牧水 「姉妹」
...それと枕を向き合はせて片側には彼等姉妹の床...
若山牧水 「姉妹」
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