...穴の片側に黒い土が盛られ...
高見順 「いやな感じ」
...片側に、高くそびえたポプラが黒ずんでいる...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...通りの片側には八百屋物(やおやもの)を載せた小車が並んでいます...
寺田寅彦 「先生への通信」
...港の片側には赤みを帯びた岩層のありあり見える絶壁がそばだっている...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...片側に欅の巨木が列んでい...
外村繁 「落日の光景」
......
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...やがて小流れに石の橋がかかっていて、片側に交番、片側に平野という料理屋があった...
永井荷風 「里の今昔」
...一体この水道端(すいどうばた)の通は片側に寺が幾軒となくつづいて...
永井荷風 「日和下駄」
...丁度道の片側に汚い長屋建の小家のつづきはじめたのを見て...
永井荷風 「元八まん」
...片側には娘義太夫の定席が向合(むかひあ)つてゐるので...
永井荷風 「路地」
...レールの片側には...
中原中也 「夜汽車の食堂」
...その掘り上げた雪を溝の片側に積み上げてみた...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...片町に更紗(さらさ)染めるや春の風町の片側に紺屋(こうや)があって...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...片側に楽人がならび...
長谷川時雨 「勝川花菊の一生」
...地上に載った寺の屋根の片側に...
林不忘 「あの顔」
...片側には雪が残っているが...
山本周五郎 「風流太平記」
...道の片側に、一、二軒ずつの茅葺(かやぶ)き屋根、中には噴出しの井戸もあって御休処の小旗、埃まみれの汗を拭って井水に浸したトコロテンの一啜(すす)り、なんともいえぬ味があった...
山本笑月 「明治世相百話」
...広い廊下の片側にずらりと並んだ病室の中には...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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