...往来の片側には深い穴が掘ってありましたが...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...片側にだけ陽を受けていた...
高見順 「如何なる星の下に」
...そうしてただ現象の片側に過ぎない流体だけの運動をいくら論じてみても完全な解釈がつきそうにも思われない...
寺田寅彦 「自然界の縞模様」
...窓の片側に黒いくの字を画いていた...
寺田寅彦 「やもり物語」
...暗い広い街の片側に淋しい光を投げていた...
徳田秋声 「新世帯」
......
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...やがて小流れに石の橋がかかっていて、片側に交番、片側に平野という料理屋があった...
永井荷風 「里の今昔」
...小径の片側には園内の地を借りて二階建の俗悪な料理屋がある...
永井荷風 「百花園」
...片側には鎧橋(よろいばし)を見る眺望をば...
永井荷風 「日和下駄」
...その掘り上げた雪を溝の片側に積み上げてみた...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...突当りに霞(かすみ)が関(せき)の見える大通りの片側に...
夏目漱石 「明暗」
...片側に二つの寢臺が並んでゐて...
南部修太郎 「死の接吻」
...片側に工場の黒板(いた)塀が續(つゞ)き...
新美南吉 「坂道」
...片町に更紗(さらさ)染めるや春の風町の片側に紺屋(こうや)があって...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...穴の片側には掘り出された土が土手のように積み重ねられ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...そして其の偉大な6の字型の鼻の片側には...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...片側に大きな胡桃(くるみ)の木が三本あり...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...それと枕を向き合はせて片側には彼等姉妹の床...
若山牧水 「姉妹」
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