...そして片一方の腕をだらりと卓子(テーブル)に垂れ...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「麻酔剤」
...若しもその中に片一方が潰れている目が交っていたとしても...
外村繁 「落日の光景」
...火事と喧嘩とお祭祀(まつり)と一緒に来たんじゃあ事だ」がんりきは片一方の手で脚絆(きゃはん)をひねくる...
中里介山 「大菩薩峠」
...それでまた片一方には貧窮組というのがあるんだ」「なるほど」「貧窮組というのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...下駄が片一方、しかもそれは男物ではない、間形(あいがた)の女下駄に黒天(こくてん)の鼻緒、その鼻緒の先が切れたままで、さながら庚申様へ手向(たむ)けをしたもののように置かれてあるのをみとめて、米友は眼を円くしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...女の下駄を片一方だけ持ち扱って歩いて行くことは...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの片一方の腕を落されたのも...
中里介山 「大菩薩峠」
...きっと悪魔が片一方から妨げに来るそうです...
中里介山 「大菩薩峠」
...わたしの下駄を片一方持って行ってしまって……」これは笑いごとではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...「ホントにばかばかしいったらありゃしない、金公の野郎、覚えていやがれ」余憤容易に去らず、これは昨晩、金助が両国橋まで一目散(いちもくさん)に逃げて、さてその下駄を突っかけようとして見ると、片一方だから、やむを得ず、そこへ並べて置捨てにしていったものに相違ない...
中里介山 「大菩薩峠」
...すぐ片一方の手袋の中にしまっておきました...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...すると、金五郎が、照れくさそうな顔で、片一方は、百合にしたがええ、といいだしたのである...
火野葦平 「花と龍」
...此處にゐる者はみんな親が片一方か...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...腕の片一方ない番人の爺(ぢい)さんがゐた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...或る者は永く片一方の手だけしかはたらけなかった...
室生犀星 「花桐」
...馬の荷物の片一方が軽いので...
柳田國男 「日本の伝説」
...片一方ではシチュー鍋(なべ)をかきまわしているという始末さ...
山本周五郎 「季節のない街」
...片一方ずつ上へあがる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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