...片一方にはいろいろの荷物を積んで...
上村松園 「山の湯の旅」
...いずれにしても女か男か片一方を発見すれば...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...足袋の片一方さえ無い仕末でした...
太宰治 「おしゃれ童子」
...ずぽッと脚を抜いた途端に片一方の靴が脱げた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そして片一方の手は...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...唇を裂かれた上に片一方の耳を殺(そ)がれてしまっては多少憂鬱(ゆううつ)にならざるを得なかったと見え...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...村はづれの岡(をか)のふもとの、八幡(まん)様のわきの池で、片がはは木がこんもりとしげり、もう片一方は、草の生えた土手です...
豊島与志雄 「ふしぎな池」
...苔(こけ)のために頭が黒くなり臀(しり)が片一方なくなってるある像の前に長くたたずんで...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...またこっちの奴にしたところで、片一方斬られて、それなりで往生する奴でもございません...
中里介山 「大菩薩峠」
...片一方手(かたっぽて)じゃ起きられないだろう...
中里介山 「大菩薩峠」
...切り落された片一方の手には甲州入墨……」「何を言ってやがるんだ」下の男と女は...
中里介山 「大菩薩峠」
...きっと悪魔が片一方から妨げに来るそうです...
中里介山 「大菩薩峠」
...どこからともなく泥草鞋(どろわらじ)が片一方...
中里介山 「大菩薩峠」
...喧嘩にかけては素早い腕を片一方持っている上に...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分の眼を片一方...
宮城道雄 「雨夜の駅」
...片一方ではシチュー鍋(なべ)をかきまわしているという始末さ...
山本周五郎 「季節のない街」
...片一方を眼帶されて往來を歩いたところ...
吉川英治 「折々の記」
...もうすこし情勢をながめておいでになっては如何ですか」曹休は皮肉な皺(しわ)を小鼻の片一方によせて...
吉川英治 「三国志」
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