...陳根頑は調理場の片すみの椅子に腰をおろして...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...その店の片すみの床几(しょうぎ)に腰をおろした...
江戸川乱歩 「影男」
...その片すみにあぐらをかいていた...
大杉栄 「日本脱出記」
...最後に刈り残された庭の片すみのカンナの葉陰に...
寺田寅彦 「芝刈り」
...どういうわけでこの南海の片すみの土地がこの天皇と結びつけられるようになったのか私は知らない...
寺田寅彦 「田園雑感」
...単に小官衙(しょうかんが)の片すみの一課などに任しておくべきものではないとも思われる...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...またわざわざ出かけるよりも室の片すみで茶をのんだりカルタでもやるほうがいいという人があるならばそれはその人々の勝手である...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...そうとは知らず彼は古い世界の片すみの一室にただ一人閉じこもっていて...
寺田寅彦 「野球時代」
...店内の片すみへ川が侵入して来ていて...
寺田寅彦 「涼味数題」
...それから窓の近くの小卓の上に散らばっていた古い新聞の片すみを引き裂いた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...戦場の片すみに銃火のひらめいてる間に盗人らは他の片すみにおいて略奪した...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...片すみには、古い一片の絨毯(じゅうたん)のぼろの上に、やせた一人の女と大勢の子供とが一かたまりになっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...片すみに夢想している憂鬱(ゆううつ)な又は悪しき精神に炬火(たいまつ)を点じて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...街路の一部や家の角(かど)や舗石(しきいし)の片すみなどを見ようとし...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...どこかの片すみに私を葬って...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...何かの記録の片すみに...
野村胡堂 「胡堂百話」
...切れた方は片すみに押しつけられて居ます...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...河内の片すみにある一土豪に過ぎぬ身が...
吉川英治 「私本太平記」
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