...蕭牆(しょうしょう)の辺(へん)に乱(らん)を企(くわだ)てたる者さえなきに非ず...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...尻尾は牆の内でまだ動いていたので...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「阿繊」
...それを少年達が取り巻いて人牆(ひとがき)をつくっているのが見えた...
田中貢太郎 「阿宝」
...牆(かき)の隅をまがるとき...
田中貢太郎 「種梨」
...世高の体はやがて牆の上になったがすぐ見えなくなった...
田中貢太郎 「断橋奇聞」
...梯(はしご)をかけて牆(かきね)を越さしてくださればいいのです...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「封三娘」
...努めて牆(かき)の内を覗(のぞ)かれないようにさえした...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...萩ドウダンの生牆(いけがき)をめぐらし...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...而(しこう)して禍は蕭牆(しょうしょう)の裡(うち)より起りて...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...さうして之(これ)を覗(ねら)ふものを防遏(ばうあつ)する堅固(けんご)な牆壁(しやうへき)である...
長塚節 「土」
...単にそれだけでああ男女(なんにょ)の牆壁(しょうへき)が取り除(の)けられる訳のものではあるまい...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...舷牆(げんしょう)にすえつけた放出機(トラップ)のまわりに船長や客が船員が十四五人ばかり集まって競技をはじめている...
久生十蘭 「キャラコさん」
...穿(うが)って村を出るに高い牆(かき)で取り廻らして踰(こ)ゆる事ならぬから...
南方熊楠 「十二支考」
...白い姿はその緑の芳しい牆(かきね)のかげに消えますが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...しょせんは糞土の牆(しょう)だろう...
三好十郎 「斬られの仙太」
...財産を分ち兄弟牆(かき)に鬩(せめ)ぐようになっては...
柳田國男 「名字の話」
...城へ迫って五十余町のあいだ高い牆壁(しょうへき)を作ってしまった...
吉川英治 「新書太閤記」
...道に塞(ふさ)がりて牆(かき)のごとし...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索