...爽快な気分で朝まで熟睡した...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...暑中に烈火の前に立って油の煮えるのを見るのは実は案外に爽快なものである...
寺田寅彦 「さまよえるユダヤ人の手記より」
...この訳書に向かって私は大変爽快な気持ちを覚える...
戸坂潤 「読書法」
...未来と前途というところから与えられる爽快な気分です...
中里介山 「大菩薩峠」
...私は爽快な丘の上を歩いた...
長塚節 「隣室の客」
...僕らの人生について思惟することはひさしく既に轉變の憂苦をまなんだここには爽快な自然があり風は全景にながれてゐる...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...船は、爽快なひびきを、島の山々にこだまさせながら、くつきり晴れた朝の空に安坐する雲仙嶽の方に、かじをとつて進みはじめた...
長谷健 「天草の春」
...久しぶりに、島の濃緑な色を眺めて、富岡は、爽快な気がした...
林芙美子 「浮雲」
...朝のうちは実に爽快な気持であつた...
北條民雄 「続重病室日誌」
...ちよつと物狂ほし気に爽快な滑走! を誘はれる――そんな...
牧野信一 「パンアテナイア祭の夢」
...勤めを始めてからは終日の規律正しい労役! のお蔭で爽快な健康体に戻つてゐると自分では思つてゐたが...
牧野信一 「風媒結婚」
...映画俳優の中野英治を髣髴させるかのやうな爽快な可憐味に富んでゐた...
牧野信一 「岬の春霞」
...爽快な遠乗りの効果を味わうようにと勧めてみたが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...はげちょろけの浴衣でフーフー云いながら爽快なところもあり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...悲哀を帯びて爽快な処がある...
森鴎外 「かのように」
...あの月と霜に冴え渡った爽快な声を思い出すと...
夢野久作 「近世快人伝」
...爽快な気をあたまにも面上にも満たした彼の活動が始まり...
吉川英治 「新書太閤記」
...庄次郎は爽快な熱さに顔を赤くしていた...
吉川英治 「松のや露八」
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