...爽快な気分で朝まで熟睡した...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...――僕はますます爽快な気持ちになっていった...
海野十三 「海底都市」
...傍で拝見してゐて子供心にも爽快な感じが致しました...
太宰治 「右大臣実朝」
...」―――そのせいか彼は常に血色のいゝ顔を輝かして、いかにも爽快な、歓ばしそうな眼つきをして居ました...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...爽快なる進歩あるにもかかわらず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...最早(もは)や今日の都会人には彼(か)の花川戸助六(はなかわどすけろく)が台詞(せりふ)にも読込まれているような爽快な心持を起させはしない...
永井荷風 「日和下駄」
...多分、この無邪気にして、爽快な、空中の彩色を見て、自分というものの少年時代を想い浮べたのでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...いひ知れぬ匂ひ――曾てこの内儀が潜つた大洋の香氣を傳へてゐるやうで何とも言へない爽快なものを感じさせるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...遠く市街を離れたところでだれも訪づれてくるひとさへなく林間の かくされた 追憶の 夢の中の珈琲店(かふえ)であるをとめは戀戀の羞をふくんであけぼののやうに爽快な 別製の皿を運んでくる仕組私はゆつたりとふほふくを取つておむれつ ふらいの類を喰べた...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...が芳子は吻とした様に爽快な気持で急には雨を避けたくなかった...
原民喜 「稲妻」
...「僕の村の――」やがて来るべき爽快な夏の話に花を咲かせてゐる...
牧野信一 「初夏通信」
...爽快な遠乗りの効果を味わうようにと勧めてみたが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...夏も爽快な驟雨のもとに...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...悲哀を帯びて爽快な処がある...
森鴎外 「かのように」
...……室(へや)の中の爽快な明るさ……窓一パイの松の青さ……その中に満ち満ちている白昼の静けさなぞが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...我々が通過した五月中旬の爽快な空の下に...
吉江喬松 「山岳美觀」
...爽快な運命の展開が面へ吹きつけてくる...
吉川英治 「折々の記」
...爽快な気をあたまにも面上にも満たした彼の活動が始まり...
吉川英治 「新書太閤記」
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