...傍で拝見してゐて子供心にも爽快な感じが致しました...   
太宰治  「右大臣実朝」 
...十月七日――何という爽快な気持だろう! 陰鬱にぼやけていた世界が...   
豊島与志雄  「反抗」 
...心地爽快ならず...   
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申  「断腸亭日乗」 
...最早(もは)や今日(こんにち)の都会人には彼(か)の花川戸助六(はなかはどすけろく)が台詞(せりふ)にも読込まれてゐるやうな爽快な心持を起させはしない...   
永井荷風  「水 附渡船」 
...未来と前途というところから与えられる爽快な気分です...   
中里介山  「大菩薩峠」 
...こういう爽快な感じというような複雑な現象は...   
中谷宇吉郎  「清々しさの研究の話」 
...僕らの人生について思惟することはひさしく既に轉變の憂苦をまなんだここには爽快な自然があり風は全景にながれてゐる...   
萩原朔太郎  「蝶を夢む」 
...をとめは戀戀の羞をふくんであけぼののやうに爽快な 別製の皿を運んでくる仕組私はゆつたりとふほくを取つておむれつ ふらいの類を喰べた空には白い雲がうかんでたいそう閑雅な食慾である...   
萩原朔太郎  「蝶を夢む」 
...遠く市街を離れたところでだれも訪づれてくるひとさへなく林間の かくされた 追憶の 夢の中の珈琲店(かふえ)であるをとめは戀戀の羞をふくんであけぼののやうに爽快な 別製の皿を運んでくる仕組私はゆつたりとふほふくを取つておむれつ ふらいの類を喰べた...   
萩原朔太郎  「定本青猫」 
...夜は炉傍(ろばた)に村人を集めて爽快な武者修業談を語ろう...   
牧野信一  「吊籠と月光と」 
...あの爽快な魔力を得て天馬にでも打ちまたがつたほどの夢心地になり...   
牧野信一  「途上日記」 
...ちよつと物狂ほし気に爽快な滑走! を誘はれる――そんな...   
牧野信一  「パンアテナイア祭の夢」 
...夏も爽快な驟雨のもとに...   
宮本百合子  「獄中への手紙」 
...好(よ)く寐た跡のように爽快な感じが体中(からだじゅう)に漲(みなぎ)っていた...   
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」 
...あの月と霜に冴え渡った爽快な声を思い出すと...   
夢野久作  「近世快人伝」 
...……室(へや)の中の爽快な明るさ……窓一パイの松の青さ……その中に満ち満ちている白昼の静けさなぞが...   
夢野久作  「ドグラ・マグラ」 
...急に掌を返すやうな爽快な気持ちになつた...   
横光利一  「マルクスの審判」 
...むしろ爽快な感すら覚えたようである...   
吉川英治  「私本太平記」 
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