...顎(あご)の張った爼(まないた)のような赤ら顔をしていた...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...この運命又は性格をより自由な爼の上に載せて見ると...
戸坂潤 「思想としての文学」
...おつぎは飯臺(はんだい)へ渡(わた)した爼板(まないた)の上(うへ)へとん/\と庖丁(はうちやう)を落(おと)しては其(その)庖丁(はうちやう)で白(しろ)く刻(きざ)まれた大根(だいこ)を飯臺(はんだい)の中(なか)へ扱(こ)き落(おと)す...
長塚節 「土」
...醫者(いしや)は爼板(まないた)のやうな板(いた)の上(うへ)に黄褐色(くわうかつしよく)な粉藥(こぐすり)を少(すこ)し出(だ)して...
長塚節 「土」
...……爼(まないた)でコトコト菜葉を庖丁で叩いている...
原民喜 「忘れがたみ」
...筏の後部は爼のように血で真赤に光った...
久生十蘭 「ノア」
...行くさ来るさの市井雑爼は今日もまた寝巻的散歩服(ジュップ・ピジャマ)の令嬢にあらざれば袖無寛衣(ブルウズ・サン・マンシュ)の夫人(おくさん)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...爼形(まないたなり)の小(ちひ)さな岩(いは)の上(うへ)に...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...五雜爼四...
南方熊楠 「人柱の話」
...右へ廻って爼橋(まないたばし)の手前の広い町に出る...
森鴎外 「雁」
...爼橋の手前の広い町を盲腸に譬(たと)えたものである...
森鴎外 「雁」
...その競爭をして爼豆(そとう)の間にのみ行はれしめむとし...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...爼板(まないた)の上に赤児(あかご)のようなものを載せて...
柳田国男 「年中行事覚書」
...爼板(まないた)...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...たしかに」「ではどこに――」「あの爼板岩(まないたいわ)の辺りから――そういえば沢辺(さわべ)のほうへ降りたのかも知れぬ」弁円と甲賀坊の押し問答を聞きながら...
吉川英治 「親鸞」
...まま歴史小説論などが爼上(そじょう)にされるさいは...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...爼板岩(まないたいわ)の端へ腰を下ろした...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...柵外の爼板岩(まないたいわ)の上に立つと...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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