...爪立ちして歩き廻つてゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...爪立ちを止めた女の体がもつたりと凭れて来た...
田中貢太郎 「青い紐」
...先ず己(じぶん)で爪立ちながら跫音のしないようにして歩きだした...
田中貢太郎 「放生津物語」
...私は息を殺して爪立ちをしてそうっと忍んで行くと...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「無駄骨」
...両手を腰に片っぽの肩を上げて爪立ちしたり...
谷譲次 「踊る地平線」
...「血の祭典」を期待して爪立ちしている...
谷譲次 「踊る地平線」
...爪立ちながら警察署のよごれたガラス戸の前に首を伸ばした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...爪立ちになって覗くと――真先に...
直木三十五 「南国太平記」
...人々の眺めている方を爪立ちして見てみた...
直木三十五 「南国太平記」
...爪立ち登りになってきた道を...
直木三十五 「南国太平記」
...爪立ちして歩いたらあんな工合にならないものかしら――」「釜吉にそんな器用なことが出来るものですか」ガラッ八は躍起となりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...爪立ちしてヒヨイと手を伸ばすと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まるで何か危険な物質の上を爪立ちながら飛歩いてゐるやうだ...
原民喜 「災厄の日」
...爪立ちして鏡の中を覗き込むと...
久生十蘭 「魔都」
...たとえ爪立ちしても壁に彫り込まれた上衣の裾の線には届かない...
久生十蘭 「魔都」
...爪立ちになったとみると...
山本周五郎 「新潮記」
...天に掻きのぼるかのように身を反(そ)らして爪立ち...
夢野久作 「暗黒公使」
...久慈と矢代は爪立ち疲れてふと顔を見合すことがあったが...
横光利一 「旅愁」
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