...いつもに似合わず爛酔(らんすい)した...
芥川龍之介 「或敵打の話」
...月明るく 今夜消魂(しょうこん)の客昨日紅楼爛酔人...
永井荷風 「夏の町」
...昨日(さくじつ)は紅楼に爛酔(らんすい)するの人年来多病感二前因一...
永井荷風 「夏の町」
...五歳の少年が「昨日は紅楼に爛酔するの人」といっているに至っては...
永井荷風 「夏の町」
...酔っていて――しかもその酔いぶりは爛酔であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...爛酔して譫語(うわごと)を発しているという想像だけで...
中里介山 「大菩薩峠」
...爛酔して寝ている人は...
中里介山 「大菩薩峠」
...その声を聞き咎(とが)めたらしい爛酔の客が...
中里介山 「大菩薩峠」
...「そのたあいのないことが至極所望、毒のあることはもう飽きた、子供と遊びたい、遠慮なく子供たちをこれへお通し下さい、どうぞ、お心置きなくこの部屋でお遊び下さい」「いや、なに、もう埒(らち)もないことで、みんな遊び草臥(くたび)れたげな、この辺で御免を蒙(こうむ)ると致そう」村正氏が、なにげないことにして逃げを打とうとすると、爛酔の客が、存外執拗(しつよう)でありまして、「しからば、貴殿だけはお引取り下さい、子供たちは拙者に貸していただきたい」「いや、そうは参りませぬ、子供たちだけを手放して、拙者ひとりが引上げるというわけに参らんでな」「ど、どうしてですか」「どうしてという理由もないのだが、子供を監督するは大人の役目でな」「子供を監督――ではあるまい、貴殿は子供をおもちゃにしている」「何とおっしゃる」「世間の親は、子供をよい子に仕立てようと苦心している、君はその子供を弄(もてあそ)び物にして、なぶり散らしている」「何を言われるやら、拙者はただ、子供を相手に無邪気な遊び――」「なんとそれが無邪気な遊びか、成熟した女という女を弄んで飽き足らず、こんどは何も知らぬ娘どもを買い切って、これを辱(はずか)しめては楽しむ、にくむべき仕業だ」「いや、長居は怖れ、これで失礼――」前後不覚に酔いしれていると思うと、なんでも知っているらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...一方の爛酔の客は...
中里介山 「大菩薩峠」
...さきの爛酔の客のまわりだけを少々残して...
中里介山 「大菩薩峠」
...すっかり忘れられていたさいぜんの蒼白(あおじろ)い爛酔の客...
中里介山 「大菩薩峠」
...以前の長身白顔の爛酔客が...
中里介山 「大菩薩峠」
...酒もやがて爛酔に入った頃...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...爛酔(らんすい)して眠った人のように死んで居たのです...
野村胡堂 「流行作家の死」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...飽くなき爛酔に棲みながら闘ひを決してきた己だが...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...しだいに昂る爛酔となれば...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
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