...イチジクが滾瓜爛熟している...
...彼は、スピーチの内容を滾瓜爛熟するまで練習した...
...推薦状を書く前に、彼女の経歴を滾瓜爛熟させなければならない...
...その作品は、作者が心をこめて滾瓜爛熟したものだと感じられる...
...会社の経営方針に関する議論は、あらかじめ滾瓜爛熟させてから行うべきだ...
...寧ろ未発展な唯物論がそのまま爛熟したものに他ならぬ...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...資本主義の爛熟とともに世間はますます無方向に...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...余は病(やまい)に因(よ)ってこの陳腐(ちんぷ)な幸福と爛熟(らんじゅく)な寛裕(くつろぎ)を得て...
夏目漱石 「思い出す事など」
...その刹那(せつな)に爛熟(らんじゅく)した彼の眼はふとした新らし味を自分の妻の上に見出した...
夏目漱石 「道草」
...爛熟し切つた媚態とで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ああ皐月仏蘭西の野は火の色す君も雛罌粟我も雛罌粟作者夫妻の巴里に遊んだのは欧洲大戦以前の爛熟時代で...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...その基調においては悩しき青春の爛熟期の哲学である...
三木清 「語られざる哲学」
...梅八は江戸文化の爛熟(らんじゅく)末期から衰退期にかけて...
山本周五郎 「新潮記」
...そして女の爛熟しきった麻酔だろう...
吉川英治 「剣難女難」
...何もかも放漫にまかせていた斎藤家時代の爛熟(らんじゅく)だけを称(たた)えて――それがゆえに...
吉川英治 「新書太閤記」
...ひとつなるものは極めて文化の爛熟(らんじゅく)から廃頽(はいたい)への過程が早く...
吉川英治 「新書太閤記」
...爛熟(らんじゅく)が早い...
吉川英治 「新書太閤記」
...過度な文化の爛熟(らんじゅく)と一部の繁栄には...
吉川英治 「随筆 新平家」
...それから遽(にわか)な爛熟(らんじゅく)を迎えた花のように咲けるだけ狂い咲きに咲いて...
吉川英治 「日本名婦伝」
...その文化はやがて頽廃的(たいはいてき)な懶惰(らんだ)と爛熟(らんじゅく)の末期(まつご)を生んできたばかりか...
吉川英治 「源頼朝」
...京都のもっている爛熟(らんじゅく)...
吉川英治 「源頼朝」
...爛熟し、妖しきまでに完成された女性には、一種異様な圧倒されるような、アクティヴな力のあることを感じた...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
...かかる思想史的爛熟期を後に控えた原初的思想家...
和辻哲郎 「孔子」
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