...若し自然にあの絢爛(けんらん)な多種多様があり...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...橋の礎石の空処に全身真赤に焼け爛(ただ)れて死んでいる惨死者の死体を見るのであった...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...燦爛たる幸福のうちに真に女王は彼のものとなり...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...何という反食慾的な腐爛した臭気! そして...
谷譲次 「踊る地平線」
...或は又若冲の花鳥図にあるような爛漫たる百花の林を潜って孔雀や鸚鵡の逍遥して居る楽園のあたりにも導かれました...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...爛れた神経の尖端で腐肉の中を吸いまわる...
種田山頭火 「赤い壺」
...恰も彼の煙の如き星雲が幾百千年の時を經て次第に爛然たる星宿となるが如く...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...總ある盾の燦爛を手にす...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...情死もしかねないほど心が爛(ただ)れていた...
徳田秋声 「爛」
...色彩の絢爛(けんらん)...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...昨日(さくじつ)は紅楼に爛酔(らんすい)するの人年来多病感二前因一...
永井荷風 「夏の町」
...知ってそうしてワザとこだわるのか、知らずして無心に発する囈語の連続、とにかく、イヤな相手である、振り切って退散するに如(し)かずと、村正氏は兵をまとめにかかると、爛酔の客は、すさまじい笑いを発しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...某政治家も爛酔(らんすい)して前後もわきまえず女中の助けをかりて蹣跚(まんさん)として玄関に来たが...
新渡戸稲造 「自警録」
...そして絶望的に涙が爛れた睫に溢れるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...丁度桜花(さくら)が爛と咲き乱れて...
二葉亭四迷 「余が翻訳の標準」
...青春の日が爛熟して行って憂愁が重い翼を私の心の上に拡げた...
三木清 「語られざる哲学」
...眼は妙に爛(きら)ついてゐて...
三島霜川 「水郷」
...入日の雲が真紅に紫にあるいは黄色に燃えて燦爛(さんらん)の美を尽すのも今だ...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
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