...どつしりと突き出てゐる煖爐の上には...
アーヴィング 高垣松雄訳 「クリスマス・イーヴ」
...野村も其煖爐に近づいた時...
石川啄木 「病院の窓」
...「そんなことをしたら、いけない、いけない!」勇は、義雄の子供嫌ひなのを知つてゐるので、一郎を引き放してから、爐ばたへ坐わり、ハンケチで汗を拭きながら、「いや、暫らく」と、その下向き加減の首を義雄の方へちよツとつき出す...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...勇と義雄との間にちひさい焜爐が据ゑられ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...暖爐(だんろ)も焚(た)いてあり...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...囲爐裏がさうであるやうに...
種田山頭火 「其中日記」
...Honte(オント)!honte(オント)!眼玉の蜻蛉(とんぼ)わが身を攫(さら)へわが身を啖(くら)へHonte(オント)!honte(オント)!燃えたつ焜爐(こんろ)わが身を 焦がせわが身を 鎔かせHonte(オント)!honte(オント)!干割(ひわ)れた咽喉(のんど)わが身を 涸らせわが身を 曝らせHonte(オント)!honte(オント)!おまへは泥だ...
富永太郎 「恥の歌」
...爺さんは爐の側であつたが何か冴えない顏である...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...圍爐裏(ゐろり)の切(き)つてある昨日(きのふ)の茶(ちや)の間(ま)へ出(で)た...
夏目漱石 「門」
...本物のお園が香爐から立ち昇る煙を前にいとも閑寂な姿で合掌して居ります...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...香爐は出て來ましたよ」番頭の甚助の顏は店口に輝きます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それは?」「爐の隅に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...火の氣のない煖爐(だんろ)...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...爐棚(マントルピース)の上の飾物(かざりもの)...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...私は暖かい爐(ろ)の傍に坐つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...圍爐裡のそばにさびしさうに上り込んでゐた...
堀辰雄 「ふるさとびと」
...昨夜爐邊で若衆達が...
水上瀧太郎 「山を想ふ」
...つまり八疊なら八疊四つ取つて、それに爐部屋と、上り口が付いてゐるといつた風である...
吉川英治 「折々の記」
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