...最後に太陽が消燼してしまえば...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...此頃での大出版と云われる剣橋(ケンブリッジ)現代史も尚だ到着したばかりの十四冊物百数十部即ち凡そ二千冊が大抵灰燼となって...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...京伝馬琴以後落寞として膏(あぶら)の燼(つ)きた燈火(ともしび)のように明滅していた当時の小説界も龍渓鉄腸らのシロウトに新らしい油を注ぎ込まれたが...
内田魯庵 「四十年前」
...空虚と灰燼の真ん中に...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...其邊は一面の灰燼となりて...
高山樗牛 「瀧口入道」
...猛焔つよく襲ひたる 250火葬の餘燼しづむれば...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...要するに余燼(よじん)に過ぎません...
中里介山 「大菩薩峠」
...余燼とはいえ、寄りつけたものではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...まだ臭いと余燼(よじん)をくすぶらしているのがよくわかる...
中里介山 「大菩薩峠」
...明るい餘燼(よじん)を見つめながら...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...おお 燼が吹きつのる熱気に擾れて...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...「遠大思懐灰燼了...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...帝王の栄華は一夜の灰燼になるだろうか...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...なお戦火の余燼(よじん)が煙っている...
吉川英治 「三国志」
...灰燼(かいじん)にしてしまえの...
吉川英治 「新書太閤記」
...坂本城の余燼(よじん)は消え...
吉川英治 「新書太閤記」
...たのみ難い人の世の平和を語るように、余燼のけむりが、次の日も、もうもうと、水郷いちめんを晦(くら)くしていた...
吉川英治 「平の将門」
...今や一ときに灰燼(かいじん)に帰すかと思うと...
吉川英治 「平の将門」
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