...双の手を延して餘燼の*黒き灰握み...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...水気沢山の畑のものをまだ余燼(よじん)の熱い渇き切った東京に持って行きました...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...まだ余燼(よじん)が盛んに燃えている早朝のことで...
中里介山 「大菩薩峠」
...余燼(よじん)の勢いは変るまいが...
中里介山 「大菩薩峠」
...仏像経巻も挙げて灰燼(かいじん)に帰するの日がなしと誰が断言する――不破の関守氏は仮りにその時を予想しているのである...
中里介山 「大菩薩峠」
...」炉にあか/\と焚かれた火の余燼が綺麗に掃き清められた小屋の中をほんのりと温く照らした...
長與善郎 「青銅の基督」
...物は火炎の中に灰燼(かいじん)し...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...私にとつてはあの日の余燼がまだすぐそこに感じられるのであつた...
原民喜 「廃墟から」
...邸宅を灰燼(かいじん)に帰したい何か深いわけがビンセントにあるのか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
......
三島霜川 「解剖室」
...ただ何ものも焼燼(しょうじん)する大紅蓮の舞躍があるばかりだ...
吉川英治 「剣難女難」
...その余燼(よじん)の内から...
吉川英治 「三国志」
...火事場の余燼(よじん)が空には赤く映(は)え...
吉川英治 「私本太平記」
...瓦礫(がれき)の余燼(よじん)も...
吉川英治 「私本太平記」
...本能寺の余燼(よじん)もまだいぶっていた六月二日の当日...
吉川英治 「新書太閤記」
...余燼(よじん)の拾得(しゅうとく)を争おうや――という襟度(きんど)があった...
吉川英治 「新書太閤記」
...大火の余燼(よじん)がまだ残っているのであろうか...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...余燼(よじん)は消されつくしても...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??