...今夜も炬燵があつてうれしい...
種田山頭火 「其中日記」
...炬燵板の上に相面(あひづら)してキヤツキヤツと騒ぐ白粉をつけた女...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...初めて子供が作った電気炬燵が引っくりかえり...
外村繁 「夢幻泡影」
...片隅には「命(いのち)」という字を傘(かさ)の形のように繋(つな)いだ赤い友禅(ゆうぜん)の蒲団(ふとん)をかけた置炬燵(おきごたつ)...
永井荷風 「妾宅」
...もう暫(しばら)く炬燵(こたつ)にあたつてゐたいと思ふのを...
永井荷風 「すみだ川」
...最初から此処に居合せて侵人者のあったのを主人よりは先きに感づいて炬燵(こたつ)の傍(かたわら)でさっと身の毛をよだてて一方の隅を見込んだ形が今思い返して見ると佐賀の鍋島の奥女中連が怪猫の侵入に怯(おび)えた気分がある...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...御前様はいつも火燵を抜けて...
中谷宇吉郎 「御殿の生活」
...二階から炬燵(こたつ)を拔いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...残りの火を炬燵(こたつ)に入れて...
林芙美子 「浮雲」
...外套のまゝ炬燵にはいつて...
林芙美子 「浮雲」
...のっそり下りてきて炬燵の空いた処へ足を入れた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...いつまでも炬燵(こたつ)の側にて仮睡をしだした...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...勝代は疾(とつ)くに炬燵を離れて...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...それでも炬燵(こたつ)は本式ね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そして今夜は炬燵の上で久しぶりで花札を切らうといふ計画で...
室生犀星 「故郷を辞す」
...主として炬燵掛(こたつがけ)に用いられます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...炬燵(こたつ)の中から片手をのばして...
吉川英治 「江戸三国志」
...女被衣(おんなかぶり)一「蒲団は――お炬燵(こた)は――入れたかえ」船宿のお内儀(かみ)さんだ...
吉川英治 「無宿人国記」
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