...一度乾燥させてから...
芥川龍之介 「河童」
...それは大きなラミナリア〔昆布〕で、乾燥して、俵にして支那へ輸出する...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...美佐子のうちにもひとしく何か焦燥が燻り出したらしいのが私に感ぜられた...
高見順 「如何なる星の下に」
...とにかく官界の連中が総出というのだそうだからねえ」彼女は焦燥(じれっ)たそうな眼つきをして...
――モウパンサン―― 辻潤訳 「頸飾り」
...或は烈日に乾燥させ...
徳冨蘆花 「草とり」
...乾燥しきった微風が...
豊島与志雄 「丘の上」
...暫く軽い狂燥状態が続いて...
豊島与志雄 「丘の上」
...花の香は空気の乾燥した寒い冬の夜に最もよく感じられる...
永井荷風 「写況雑記」
...華北や滿洲のように春さき乾燥して水が不足して困る地方のことであろう...
中谷宇吉郎 「雪を消す話」
...何か掴(つか)みたくっても薬缶頭(やかんあたま)を掴むようにつるつるして焦燥(じ)れったくなったりする人が多分あるだろうと思うのです...
夏目漱石 「私の個人主義」
...あの苛苛した執念の焦燥が...
萩原朔太郎 「宿命」
...犬のように焦燥しながら...
萩原朔太郎 「猫町」
...人間も乾燥室もふっ飛んでしまった...
久生十蘭 「海豹島」
...乾燥した音波を鼓膜に送って来る...
平林初之輔 「犠牲者」
...『諸君(しよくん)宜(よろ)しいか?最(もつと)も乾燥無味(かんさうむみ)なものは是(これ)です...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...多分信州の上林へでも行くのでしょう、ここは樹木が多く、木下道があり、高燥で、木賃宿のようなうちの人たちは余り不親切でもありませんから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何の他愛もなくキャッキャと燥(はしゃ)いで帰って行ったので...
夢野久作 「鉄鎚」
...却つて一種の焦燥をさへ加へた...
若山牧水 「樹木とその葉」
便利!手書き漢字入力検索