...燈明を上げるだけは今夜の十二時過からにしてと云つた...
伊藤左千夫 「奈々子」
...揺れ続ける安全燈(ランプ)を見たのであった...
大阪圭吉 「坑鬼」
...いうまでもなく家賃、税金、装飾、電燈電話料、従業員の食費給料、むろん主人家族も生活せねばならない...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...霧濃(こゆ)し姫向日葵(ひめひまわり)のそよぎをり投げ棄(す)てしマツチの火らし霧濃し火虫(ひむし)さへ燈下親しむべくなりぬ八月十六日 句謡会...
高浜虚子 「六百句」
...おまえは妹」小提燈の女も対手(あいて)に眼をつけていた...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...喬生はその燈に映しだされた女の姿や容貌が...
田中貢太郎 「牡丹燈記」
...周延(ちかのぶ)が描いた千代田の大奥と云う三枚続きの絵にあるような遣(や)り水(みず)、築山(つきやま)、雪見燈籠、瀬戸物の鶴、洗い石(せき)などがお誂い向きに配置されて、一つの大きな伽藍石(がらんせき)から小さい飛び石が幾個(いくつ)も幾個も長く続き、遥か向うに御殿のような座敷が見えている...
谷崎潤一郎 「少年」
...暗夜にはその照燈が星の光を補う...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...興行町の燈影がそこら中一帯に輝き初める頃になるのである...
永井荷風 「勲章」
...燈火(ともしび)の色はいやに澄(す)む...
永井荷風 「すみだ川」
...とサツと其処から風が吹き込んで聖像の両側にある燈を消した...
長與善郎 「青銅の基督」
...先達てからしきりに太陽燈をかけさせてゐた...
長谷川時雨 「四人の兵隊」
...ずらりと美しい燈籠提灯が吊られる...
火野葦平 「花と龍」
...ある人は水産指導船岩手丸の探照燈だと言ったが...
武者金吉 「地震なまず」
...寺へ燈明料を納めたりすることをここで頼んだりしているうちに日暮れ時になった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...盆燈籠(ぼんとうろう)というものに火を点じて魂の逗留を示し...
山川方夫 「ジャンの新盆」
...軒行燈(のきあんどん)に灯がはいッたばかりの「木の芽でんがく」の店にはかなりな客足です...
吉川英治 「江戸三国志」
...無心の絵行燈の灯(ひ)皿の方に...
吉川英治 「夏虫行燈」
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