...「ああ火が燃えている」と思う――その次の瞬間には彼はもういつか正気(しょうき)を失っていた...
芥川龍之介 「首が落ちた話」
...庭のところ/″\に篝(かが)り火が燃えているので...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...図書館の書庫の中の燃えているさまが窓外からよく見えた...
寺田寅彦 「震災日記より」
...憧憬(しょうけい)と讃美に燃えているように見えた...
徳田秋声 「仮装人物」
...夕飯をすまして夜も八時過あまり寒くならぬ中家へ帰ろうと数寄屋橋へ出た時巡査派出所の燃えているのを見た...
永井荷風 「花火」
...池が燃えているのではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...火は相変らず燃えているのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...三本の蝋燭(ろうそく)が燃えている...
中里介山 「大菩薩峠」
...目の前には眉(まゆ)を焦がすほどな大きな火が燃えている...
夏目漱石 「三四郎」
...新しい英国生活の望みに燃えている頃――...
野村胡堂 「楽聖物語」
...盛んに燃えている香炉の中へパッと拡りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...柱に取りつけの蝋燭が同じように燃えているのを見た...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...火の燃えているほうを見あげ...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...二つのまるい真赤な斑点になって燃えている……オゾオンと...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...それは彼の芸術家的愛我心――消しがたく胸底に燃えている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...ルビーよりも赤くすきとおりリチウムよりもうつくしく酔(よ)ったようになってその火は燃えているのでした...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...…………まだ六条の燃えている最中...
吉川英治 「親鸞」
...根のついた切株(きりかぶ)が燃えている暖炉(だんろ)の傍(かたわ)らで...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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