...冷えきった燃えさしのように棄てられてあった...
池谷信三郎 「橋」
...彼女は燃えさしを煽いで...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...正義はその燃えさしを傍の火鉢(ひばち)の中に入れて夫人の顔を見た...
田中貢太郎 「白っぽい洋服」
...蝋燭(ろうそく)の燃えさしを一つ持って帰ってくる...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ねむい」
...燃えさしの薪の上に水をぶちまけた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...篝(かがり)の燃えさしだの...
中里介山 「大菩薩峠」
...燃えさしの粗朶(そだ)の細いところを程よく切って...
中里介山 「大菩薩峠」
...炉辺の燃えさしやなにかを取って...
中里介山 「大菩薩峠」
...私はふと燃えさしの麦束の散らばつたあたりに地にひつゝいて白い花の簇がつて居るのを見た...
長塚節 「隣室の客」
...線香の燃えさしがザクザクあったところを見ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...素肌のむねに赤い燃えさしと燃える火の焼け木をのせて...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「かなしき女王」
...金天狗(きんてんぐ)の燃えさしを撮(つま)んでいた末造の手に...
森鴎外 「雁」
...いぶる燃えさしを土間へ出してとっくりと消してから...
柳田国男 「雪国の春」
...それから奥へ這入って神棚の上から一本の薪の半分ばかりの燃えさしを大切そうに持って来て...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...しかもその燃えさしを懐中に突込まれたまま...
夢野久作 「近世快人伝」
...燃えさしの前へ脚を伸ばしたり...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...五本の燃えさしの薪(まき)がいぶっているだけだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...焚火(たきび)のあとを蹴散らした燃えさしの薪(まき)だの...
吉川英治 「親鸞」
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