...自己の中に理想の成熟することを感ずる時...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...人間の魂が本當に成熟するのはどうしても老年になつてからの事だ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...『成熟すると綿の円莢は広く開く...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...外国文章の句法辞法に熟する人でなくてはとても理解されない難かしいものとなった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...それが熟する頃になると...
薄田泣菫 「独楽園」
...一方で対英戦争の機が熟するに従って...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...そして再びその実の熟する来年のことを予想した...
永井荷風 「枇杷の花」
...この薯の熟するを待っていたものでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...分別も思想も一人前に円熟する筈の年を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...発見した地梨(ぼけ)の果が黄熟するのを待っているうちに...
浜本浩 「甘い野辺」
...機の熟するのを待っていた...
火野葦平 「花と龍」
...ほのじろくお会式桜枝に咲き時雨降るなる三島宿かな御会式桜とは池上の御会式の頃即ち柿の実の熟する頃に返り咲く種類の桜のことでもあらうか...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...食われる果実がその時期に熟するからである...
牧野富太郎 「アケビ」
...初めは緑色であるが熟すると黄色を帯び皮は厚かった...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...残って熟するものは唯二三子のみである...
牧野富太郎 「植物記」
...自然の甘く熟する柿の方はネレ柿と謂ふさうである...
柳田國男 「食料名彙」
...小さななりをして花をもち実が熟する...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...その製作欲が熟するためには...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
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