...小使の老爺(おやぢ)に煮炊(にたき)をさして校長の田辺が常宿直(じやうしゆくちよく)をしてゐた...
石川啄木 「葉書」
...煮炊きしない生の物を食うのさ...
豊島与志雄 「自由人」
...大名は滅多に他所(よそ)で煮炊(にた)きした物を食べません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...しかし病人の好む場合には特に内で煮炊きする必要が起る事もある...
正岡子規 「病牀六尺」
...それで煮炊(にた)きの真似を御水屋事(おみずやごと)といい始めたのであろう...
柳田国男 「こども風土記」
...路地の中は煮炊きの煙でいっぱいだった...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...煮炊きの薪に困ることなどしょっちゅうだった...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...彼女だけは(乏しいながら)煮炊きを欠かさなかった...
山本周五郎 「雨あがる」
...鍋釜(なべかま)を借りてその炉で煮炊きもするため...
山本周五郎 「雨あがる」
...煮炊きのお世話もするだ...
山本周五郎 「似而非物語」
...煮炊きをするようになっているが...
山本周五郎 「季節のない街」
...彼女が足軽の娘であることや、そこへ身を堕した事情は、おてつから聞いて知っていたが、注意して見ると起居の作法もきちんとしているし、読み書きも、煮炊きも、縫いつくろいも、ひととおり以上のたしなみがある...
山本周五郎 「契りきぬ」
...おれが煮炊きをして...
山本周五郎 「泥棒と若殿」
...煮炊きにも、飲料にも、藩主にはその井戸の水だけしか使わなかった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...夜だけなら煮炊きだって洗濯だって出来るし...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...飯(めし)や汁(しる)を煮炊(にたき)する身分の軽(かる)い兵である...
吉川英治 「神州天馬侠」
...煮炊(にた)きはできない...
吉川英治 「新書太閤記」
...それを旅籠(はたご)で借りた鍋釜で煮炊(にた)きする...
吉川英治 「新・水滸伝」
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