...煮る世話が省けるばかりか...
石川欣一 「山を思う」
...飯を炊き汁を煮る...
種田山頭火 「其中日記」
...小鮒を煮る、ドンコを焙る、残忍々々...
種田山頭火 「其中日記」
...寒夜孤燈の下に凍(こご)ゆる手先を焙(あぶ)りながら破れた土鍋(どなべ)にこれを煮る時のいいがたき情趣は...
永井荷風 「十日の菊」
...且又炎暑の時節には火をおこして物を煮る気にもなれない...
永井荷風 「申訳」
...寒夜ひとり茶を煮る時の情味聊(いささか)これに似たりともいはばいふべし...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...里近い裾山にはまだ山桜が紅く、落葉松は銀緑の若葉に重味を加え、流水はゴボゴボ音をたてて畦にあふれ、農夫は女子供もまじって代掻きに懸命、畦道には枯芝の中に東菊が空をうつして碧く、茶を煮るか、そこらに焚火の煙が山風になびいて霞にとけ、鶯や黄びたきの声々……正に万象が冬眠から覚めて、活動期に入った趣きだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...水で一時間くらい煮ると...
中谷宇吉郎 「貝鍋の歌」
...牛肉を煮る匂いをきらった老女は多かったのだ...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...ジ……と肉を煮る匂いが...
林芙美子 「新版 放浪記」
...蜂蜜のジャムを煮るで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...ブツブツと胴切りにして羹(しる)に煮るを何やら分らずに吃(く)う...
南方熊楠 「十二支考」
...豚の肉や猪(しし)の肉は何の料理にするのでも先ず大片(おおぎれ)を二時間位湯煮て杉箸(すぎばし)がその肉へ楽に透(とお)る時を適度として一旦引上げてそれから煮るとも焼くともしなければならん...
村井弦斎 「食道楽」
...白い処は煮るほど美味くなるのだ...
村井弦斎 「食道楽」
...五日は持(も)ちますから煮る時面倒(めんどう)でも毎日の副食物(おかず)になります...
村井弦斎 「食道楽」
...ここに竹の子がありますがこれはお湯煮(ゆで)になりますか」お登和「ハイそれは皮を剥(む)かずに糠(ぬか)を水へ交ぜて湯煮るとエガ味がとれて柔(やわらか)になります...
村井弦斎 「食道楽」
...この家では茶を煮るときは...
森鴎外 「独身」
...夕餉(ゆうげ)の物を煮るにおいが生あたたかく漂ってくる...
吉川英治 「宮本武蔵」
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