...私はこういう煮えきらない近づきの挨拶ではあったが...
「草藪」
...「どうも煮えきらない男ですわい」と父親はそれとなく言った...
田山花袋 「蒲団」
...おれにもわかる! 正真正銘の女だ! 煮えきらない...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...彼女の言葉に何か煮えきらないところもあった...
徳田秋声 「仮装人物」
...その煮えきらないところが...
豊島与志雄 「女と帽子」
...あんな意志の弱い煮えきらない者をおかれても...
豊島与志雄 「変な男」
...親類の……」とお雪が煮えきらない返事をしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...相手の煮えきらないこと...
中里介山 「大菩薩峠」
...人に煮えきらない疑問を持たせて毒になりますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...家庭裁判所の大体の様子を見たいといふほどの煮えきらない心持だつたやうだ...
宮地嘉六 「老残」
...諏訪 (煮えきらない)ええ……それは……ねえ……...
森本薫 「華々しき一族」
...と煮えきらない返辞をした...
山本周五郎 「季節のない街」
...良人の煮えきらない容子に蔡夫人は焦々(いらいら)しく思った...
吉川英治 「三国志」
...わざわざ乾いた柴を積んでやるようなものでしょう」劉璋は相かわらず煮えきらない顔いろである...
吉川英治 「三国志」
...(煮えきらない人だ)と云うし...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...煮えきらないような中央の東国対策の裏面には...
吉川英治 「平の将門」
...川上は、とくから草雲の勤王論に、心服している一人だったが、『弱った状態でのう』と、煮えきらない...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
...範頼は煮えきらない性(たち)だし...
吉川英治 「源頼朝」
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