...何だか煮えきらない...
鈴木三重吉 「千鳥」
...私はこういう煮えきらない近づきの挨拶ではあったが...
「草藪」
...夫婦生活を始めてから二十何年間、夫は何とつまらない、およそこれとは似ても似つかない、生ぬるい、煮えきらない、後味の悪いものを私に味あわせていたことだろう...
谷崎潤一郎 「鍵」
...おれにもわかる! 正真正銘の女だ! 煮えきらない...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...彼女の素振りに何か煮えきらないものがあり...
徳田秋声 「仮装人物」
...彼女の言葉に何か煮えきらないところもあった...
徳田秋声 「仮装人物」
...私の例の煮えきらない態度のために...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...その煮えきらないところが...
豊島与志雄 「女と帽子」
...お前よく考えてみな」七兵衛は煮えきらないのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...相手の煮えきらないこと...
中里介山 「大菩薩峠」
...煮えきらない返事だと思って...
中里介山 「大菩薩峠」
...痺(しびれ)がきれるでせう」「それでどうした」その煮えきらないのに口をきかせて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「ここへお持ちいたしましょうか」サト子は煮えきらない調子で言った...
久生十蘭 「あなたも私も」
...家庭裁判所の大体の様子を見たいといふほどの煮えきらない心持だつたやうだ...
宮地嘉六 「老残」
...諏訪 (煮えきらない)ええ……それは……ねえ……...
森本薫 「華々しき一族」
...何事にも煮えきらないのである...
吉川英治 「三国志」
...川上は、とくから草雲の勤王論に、心服している一人だったが、『弱った状態でのう』と、煮えきらない...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
...範頼は煮えきらない性(たち)だし...
吉川英治 「源頼朝」
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