...ドストイフスキーが煮えて来た...
泉鏡花 「薄紅梅」
...たださへ煮え切れない顏つきを一層煮え切れなくした...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...煮えたぎっている鉄びんを家人のほうにむけて投げつけた...
太宰治 「めくら草紙」
......
種田山頭火 「行乞記」
...煮え上るのを待つ間横坐りに足を投げ出して煮える音を聞いてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...別段自慢もしないで)のろのろした馬鈴薯が漸く煮えくり返りながら...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...鍋の中でぐつぐつ煮えている肉饅頭の歌を聞かせてやろうと台所へ連れて行った...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...畑の中に南瓜の煮える火を囲んで...
永井隆 「長崎の鐘」
...思いもつけぬ俊敏さに業(ごう)が煮えたと見えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...小屋の中は煮えくり返るような騒ぎでしたが...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...煮えくり返るような忿怒(ふんぬ)と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...下手人の残酷さに腹の中には煮えくり返るような忿怒を感じている様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...煮え切らないことを言ふのが精々です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...湯がぽこんぽこんと煮えて來ると...
林芙美子 「クララ」
...その弟子たちにはウムウムとわかってやっていたが腹ン中は煮え繰り返るようだったんだろう...
正岡容 「小説 圓朝」
...あたりまえとは言えないかも知れんけど、滿洲に行つたきりになつた息子や弟のことを考えると、腹が煮えて、怨みの持つて行きどころが無い...
三好十郎 「肌の匂い」
...――さすがのおれも業(ごう)が煮えて...
山本周五郎 「泥棒と若殿」
...煮えたか焼けたかわからないあの男が...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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