...自分を快適に心の世界に逍遙せしむる爲に萬般の煩瑣なる世話を燒いて呉れることは...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...その道の権威者を煩わして最善をつくすことに人知れぬ苦心をしたのである...
岩波茂雄 「岩波文庫論」
...煩さくて困るんですよ...
田中貢太郎 「あかんぼの首」
...煩はされることなしに私は私自身のしたい事をしてゐられるから...
種田山頭火 「行乞記」
...波音のお念仏がきこえる・玄海の白波へ幟へんぽん・向きあつておしやべりの豆をむぐ□・旅のつかれの夕月が出てゐる(改作追加)・焼芋をつゝんでくれた号外も読む蚤と蚊と煩悩に責められて...
種田山頭火 「行乞記」
...そうかと云って予定の期日以前に帰るのはきまりが悪いという「煩悶」があったためらしい...
寺田寅彦 「海水浴」
...人あるいは徳川幕府の顛倒(てんとう)を以て煩取苛求(はんしゅかきゅう)...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...我れながら解(げ)せられぬ煩悶(はんもん)に苦しむような執着を持っていまい...
永井荷風 「深川の唄」
...津田の質問があまり煩瑣(はんさ)にわたるので...
夏目漱石 「明暗」
...所で明治三年酷(ひど)い腸(ちょう)窒扶斯(チフス)を煩(わずら)い...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...過去の幾年間にもまさった恋の煩悶(はんもん)が源氏にあって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...せめて自分の持つ好意だけでも紫の女王に認めてもらうだけを望んでできないのを考えては煩悶(はんもん)しているのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...煩悶(はんもん)ばかりが多くなりました」と...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この人はその折の怖(おそ)ろしさより煩(わずら)い始(はじ)めて...
柳田国男 「遠野物語」
...いささかの煩悶なしに仙台弁をあやつっているらしく見える...
柳田国男 「雪国の春」
...実生活の煩瑣(はんさ)な用事に邪魔をされながら...
山本周五郎 「青べか物語」
...孫権は一夜煩悶したが...
吉川英治 「三国志」
...ある人は「理想」の塹壕に身を沈めてこの煩を病的と呼ぶ...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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