...二時間許りも麥煎餅を噛りながら...
石川啄木 「天鵞絨」
...十二「芭蕉の葉煎じたを立続けて飲ましって...
泉鏡花 「婦系図」
...中には両手に余るほどの煎餅を懐ろに捻込みつゝ更に蜜柑の箱に吶喊するものもあった...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...あるとき京都へ上つて土産に香煎(かうせん)を買つて帰りました...
薄田泣菫 「小壺狩」
...得意さうに香煎のなかへ塩を加減して...
薄田泣菫 「小壺狩」
...」お作は塩煎餅の...
徳田秋声 「新世帯」
...塩煎餅屋(しおせんべいや)などがあった...
徳田秋声 「黴」
...薬湯を煎じている炉の火が...
直木三十五 「南国太平記」
...土間桟敷に手あぶりを持運び酒を飲み弁当鮓を食い甘栗カキ餅煎餅煎豆の類を終日ボリボリ食う事差支なくんば煙草の如きは更に差支なき筈なり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...亭主(ていしゆ)は又(また)苗束(なへたば)へ香煎(かうせん)を少(すこ)し振(ふ)り掛(か)けた...
長塚節 「土」
...砥を立てゝ鎌を研ぎ、草取の復た行くを見て、ぱら/\と馳せ行くを、煎餅もて喚べは戻り、煎餅の竭きし時、ジヨンジヨンといへど還らず...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...植物をふやかしてジュースを抽出することが知られ、抽出、煎じ、蜜を混ぜ(材料を沸騰させ、油、バター、蜜、などと一緒に濃縮し)、混合物、シロップ、錠剤、ペースト、座薬、粉薬、ドロップ、目薬、膏薬、燻蒸薬、などである...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...ポリポリと煎餅を噛り出した...
原民喜 「奇蹟」
...この中に蕎麦麺麭(グレチャーニック)と揚煎餅(コールジュ)ばかり詰まつてゐるにしても豪勢だが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...彼は揚煎餅(ブリーン)を受け取ると...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...カスターソースは玉子の黄身三つへ大匙二杯の砂糖と一合の牛乳とを加えて湯煎にしながら掻き廻してドロドロにしたものです...
村井弦斎 「食道楽」
...煎餅布団(せんべいぶとん)を敷いて...
森鴎外 「カズイスチカ」
...下痢(げり)止めの六和湯(りくわとう)を煎(せん)じるやら粥(かゆ)を煮るやらで...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索