...巧に隠蔽して置いて※牛児(げんのしようこ)の煎薬でも服ませると...
石川啄木 「赤痢」
...こゝの唐辛の砂糖煮、味噌汁、煎茶はうまい、九州ほど茶を飲むところは稀だが、私も茶飲み連中の一人となつてしまつた...
種田山頭火 「行乞記」
...妻が茶棚のブリキ缶から塩煎餅を取出し...
徳田秋聲 「余震の一夜」
...子供へみやげの煎餅の袋も入って居よう...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...後年シーボルトが長崎奉行の肝煎りで新知識普及の道場とした鳴瀧に源を發してをり...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...目ざましに香煎をのむ...
中勘助 「島守」
...禁酒禁煙の運動に良家の児女までが狂奔するような時代にあって毎朝煙草盆(たばこぼん)の灰吹(はいふき)の清きを欲し煎茶(せんちゃ)の渋味と酒の燗(かん)の程(ほど)よきを思うが如きは愚(ぐ)の至りであろう...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...煎(せん)じつめたものを脳裏(のうり)に呼び起すことができると...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...子宮出血はイラクサを煎じたエキスで洗浄する...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...開けさへすれば鹽煎餅(しほせんべい)ぐらゐは奢(おご)るぜ――引つ張つたつて駄目だよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――いかさま揚煎餅(ブリーン)を受け取つたのはその手で...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...間もなく僕(しもべ)が煎薬を茶碗に注いで持つて来た...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「あのぶっくれ舟を馴らすにゃあ肝煎(きもい)るだよ」私は答えなかった...
山本周五郎 「青べか物語」
...ほんとにこの子には胆煎(きもい)っちまうよ」這い歩きを始めるじぶんにはたいていの子が眼のはなせないものだ...
山本周五郎 「桑の木物語」
...済みませんが煎茶(せんちゃ)にして下さいませんか」「芸当とは仰(おっ)しゃること」夫人は笑った...
山本周五郎 「半之助祝言」
...饅頭、煎餅、豆平糖(まめへいとう)、おはぎ、生菓子、黒砂糖飴、白紙に包んだおすし、強飯(こわめし)なぞを中位の風呂敷一パイぐらい...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...まず吾々の日常生活を煎じ詰めると...
夢野久作 「「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」
...煎(せん)じ薬を持って入ったり粥(かゆ)の土鍋を運んで行ったりしていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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