...そのまた向うの赤煉瓦(あかれんが)の建物を一目(ひとめ)に見渡すのも容易だった...
芥川龍之介 「寒さ」
...煉瓦の大通りにさしかかるが早いか...
芥川龍之介 「雛」
...天國煉獄地獄の話であつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...例(たと)へば漸(やうや)く器物(きぶつ)を顛倒(てんとう)し土壁(つちかべ)を損(そん)し粗造(そぞう)な煉瓦(れんが)煙突(えんとつ)を損傷(そんしよう)するに止(とゞ)まる程度(ていど)に於(おい)ても...
今村明恒 「地震の話」
...六七十間の鐵橋は三ヶ所の土臺――煉瓦を以つて巖丈に築きあげたの――にささへられてゐたのが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...すっかりくずれ落ちて、今はみにくい煉瓦の山と化したこの古い教室のあとから、ぎいぎいと怪音が聞こえると思っているうちに、その煉瓦の山が、また土煙をあげて、どっとくずれなおした...
海野十三 「海底大陸」
...それと共に私はまた霞(かすみ)ヶ関(せき)の坂に面した一方に今だに一棟(ひとむね)か二棟ほど荒れたまま立っている平家(ひらや)の煉瓦造を望むと...
永井荷風 「日和下駄」
...市太郎さんが岩永君ら本尾の青年を指図して煉瓦の底から掘り出した鐘は...
永井隆 「長崎の鐘」
...ああ 奧さん! 長屋の上品な嬶(かかあ)どもそこのきたない煉瓦の窓から乞食のうす黒いしやつぽの上に鼠の尻尾でも投げつけてやれ...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...煉炭火鉢の上に手をかざしながら...
林芙美子 「浮雲」
...眞紅な煉瓦色をしてゐた...
林芙美子 「屋久島紀行」
...赤煉瓦を越えて向うの側から...
葉山嘉樹 「牢獄の半日」
...裏は高い赤煉瓦塀でめぐらされていたので...
火野葦平 「花と龍」
...煉瓦職人の姿が其の前に見えたから...
ボレスラーフ、プルース 二葉亭四迷訳 「椋のミハイロ」
...煉瓦亭へ歩く...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...煉瓦場の人たちもついて行った...
宮沢賢治 「さいかち淵」
...出来たてのトンネルの赤煉瓦(あかれんが)に...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...直ぐ横の赤煉瓦壁に静脈管のように匐(は)い付いている蒸気管(パイプ)のシイシイ...
夢野久作 「オンチ」
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