...然も、怎したものか、生れてから云つた事のない様な際敏(きはど)い皮肉までが、何の苦もなく、咽喉から矢継早に出て来る...
石川啄木 「菊池君」
...山国の春は何もかもいつしよにやつて来て、とても忙しい、人も自然も...
種田山頭火 「旅日記」
...然もそれに慣れたる日本人は世に変化あり...
津田左右吉 「流れ行く歴史の動力」
...惨(いた)ましく然も偉大なる死! 先生の死は...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...木造建築以外の建築は殆んど人工材料のみで建造され、然も、それら人工材料は天然の石材に比較して遥かに廉価であり、且堅牢である...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...法然も聖覚も共に瘧病が落ちたとのことである...
中里介山 「法然行伝」
...然も朝の九時頃で...
野村胡堂 「死の予告」
...世間のほうが彼をあざむいて彼の当然もらうべき報酬(ほうしゅう)を奪ってしまったのだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「断食芸人」
...然もかんかんに怒っている際だ! それに...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...然もあなたとはお隣り同士なんで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...然も之が成人(おとな)の乗用車(ロードスター)なんだぜ...
牧野信一 「写真に添えて」
...然もある満足を感じてゐるらしく...
牧野信一 「凸面鏡」
...そんな悲惨な事があって好いものだろうか? 然も...
松永延造 「職工と微笑」
...当然もっと大きな発言権と執行権を持つが...
三好十郎 「アメリカ人に問う」
...然も――幸か不幸か...
山本周五郎 「お美津簪」
...……然もそれはさほど見劣りのしない出来であった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...然も良人はかたく秘してほのめかしもしなかった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...然もまだ十八やそこらの娘になにもかもおっかぶせて...
山本周五郎 「柳橋物語」
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