...然して、稿本成りて、名を言海とつけられしは、佐藤誠實君の考選にいでたり...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...然してその兄高田(あげだ)を作らば...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...きわめて判然しているごとくに聞えるが...
丘浅次郎 「境界なき差別」
...然して水成岩の出来ぬ前の地球の歴史がどの位あつたか知れず...
丘浅次郎 「人類の誇大狂」
...然して、貨幣を女性名詞とす...
太宰治 「貨幣」
...然し二人の運命が一つに綯われ得ないものであるなら私は然して自分の力を試してみようということ...
豊島与志雄 「運命のままに」
...電子はあるかゞ判然してゐるのみならず...
長岡半太郎 「物理學革新の一つの尖端」
...御景気も好いやうですが……」彼が茫然して直ぐに返事をしないと...
中原中也 「古本屋」
...抜目があると云うことが判然して来るべきです...
夏目漱石 「中味と形式」
...両方共二三日前に当分望(のぞみ)がないと判然して見ると...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...この時のごときは遠くから弾の所在地は判然している...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...疑ふ餘地の無いほど判然して居りますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こいつにたいする気持の用意は全然していなかった...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...然してこれらの花の霊(アーム)に於ける最も英雄的努力の驚嘆すべき伝記を述べた書はチヤールス・ダーヰンの「蘭と昆虫」である...
牧野信一 「卓上演説」
...然して一冊の錬金術教科書あり――さて...
牧野信一 「痴酔記」
...然して自らは常に質素極まるセンチメンタル・ツラベラとしての蕭条さを忘るることなく...
牧野信一 「風流旅行」
...判然してもいないし...
森本薫 「華々しき一族」
...然して之を起している者はプラーゲ自身ではなくて...
山下博章 「「プラーゲ旋風」の話」
便利!手書き漢字入力検索