...従つて又モオタアボオトを無風流(ぶふうりう)と思ふ者ではない...
芥川龍之介 「本所両国」
...しかしピストルとは無風流な……」「おお...
海野十三 「千早館の迷路」
...と伊達(だて)に長刀を帯びている人の無風流をあざけったのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...」「あたし、櫻を見てゐると、蛙の卵の、あのかたまりを思ひ出して、――」家内は、無風流である...
太宰治 「春晝」
...一つの心理的なからくりの中の歯車や弾条(ばね)を点検するような無風流な科学者の態度で古人の連句をのぞいてみたらどうであろうか...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...駒井その人が無風流なる故ではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...その太鼓は最も無風流な最も殺風景な音を出して...
夏目漱石 「思い出す事など」
...所にも似ず無風流(ぶふうりゅう)な装置には違ないが...
夏目漱石 「行人」
...縞柄(しまがら)だの品物などは余のような無風流漢には残念ながら記述出来んが...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...天真爛漫(らんまん)ながら無風流極まるこの光景の裏(うち)に良夜を惜しめとばかり床(ゆか)しげに輝やいて見える...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...無風流な人であつた...
堀辰雄 「(芥川龍之介の書翰に就いて)」
...そして母と対座してゐる無風流気な姿を...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...こんな無風流な姿で...
牧野富太郎 「植物記」
...その無風流は何事ぞと嘲(あざけ)りたるなり...
正岡子規 「俳諧大要」
...十八世紀文学の常識と無風流と...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そういうおじいさんの孫として生れている自分のなかにある無風流さを考えたことがありました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...かつ特色のある無風流なものを選んだのであるが...
柳田國男 「名字の話」
...まだこれからでございます」「私は無風流だから...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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