...しかし御主人は無頓着に...
芥川龍之介 「俊寛」
...が、相手は無頓着に、元気のよい口調を続けて行った...
芥川龍之介 「将軍」
...僕はお袋が立つ時にくれぐれ注意したことなどは全く無頓着になっていた...
岩野泡鳴 「耽溺」
...飛行服の男は無頓着に井戸の中へ下りていった...
海野十三 「地球盗難」
...房雄は一向無頓着にて「イヤ其経験のないのに実にこまるんです...
田澤稲舟 「五大堂」
...彼の書斎は無頓着にいつでも取り散らされ...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...無頓着に繰出されることを覚悟しなければなりません...
中里介山 「大菩薩峠」
...「それからどうしました」と主人は無頓着に聞く...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...黒いものをパクついてゐる男達はもうすべてのことがらに無頓着になつてゐるらしく...
原民喜 「廃墟から」
...まるで自分の旅行鞄(トランク)からでも取り出すように無頓着に曳っぱり出したものである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...青白い肌を無頓着に太陽に曝してゐた...
牧野信一 「スプリングコート」
...折さへあれば怪しからぬ想ひのたけを打ちあけようと身構えてゐる私には一向無頓着になつて了つたのです...
牧野信一 「ひとりごと」
...無頓着に佇んで待つ馬の手綱を拾ふと...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...そういう点では無頓着にしていないのですから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...まったく微力のためか無頓着のためか(我々の足もとにあり・我々の手の中にあり・人生の習慣(しきたり)にきわめて密な関係のある・事柄を無頓着に扱うというのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(b)実に彼がおのれの死をこれほど無頓着に軽く考えたということこそ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...牛は自分等の頸に掛けられてゐるその鈴の鳴るのなぞは無頓着に草をはんでゐる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...秀吉は無頓着に似ていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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