...道路の繁昌に伴う雑音塵埃に無頓着なるには少しくポーエチック過ぎる...
内田魯庵 「駆逐されんとする文人」
...そこへ竜騎兵中尉が這入って来て、平生の無頓着な、傲慢(ごうまん)な調子でこう云った...
ダウィット Jacob Julius David 森鴎外訳 「世界漫遊」
...細君からして随分こんな事には無頓着な人だと見える...
寺田寅彦 「イタリア人」
...人は形態に対しては案外無頓着なように思われる...
豊島与志雄 「形態について」
...その無頓着なやり方が...
豊島与志雄 「塩花」
...無頓着なふうで頭を振って...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...島村はいつもの無頓着な態度ではいって来て...
豊島与志雄 「立枯れ」
...平素は身装に無頓着なのにも拘らず...
豊島与志雄 「立札」
...無頓着なのだった...
豊島与志雄 「反抗」
...……神経質な継母と凡てに無頓着な父との下に苦しんだ幼年時代...
豊島与志雄 「二つの途」
...かう云ふ事には何時も無頓着な日本の新聞紙はまだ何等の報道をもしないらしい...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...自分は服部氏の庭に立つ時分尻をおろしたがそんなことには極端に無頓着な故人はぎつしり尻を捩上げた儘である...
長塚節 「記憶のまゝ」
...貴方はまだこのような粗末な住居に留まっておられるんですか?」「確かに」と彼はうわべは無頓着な様子で言った...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...けれど今きいてゐれば、あの無頓着な、どちらかと云へばちとずぼらのすぎる男の胸にも、女に逃げられた時の寂しみを味つてゐるんだと私は思つた...
平出修 「二黒の巳」
...ともかくもお勢は頗(すこぶ)る無頓着な容子(ようす)で...
二葉亭四迷 「浮雲」
......
室生犀星 「愛の詩集」
...何事にも無頓着な様子で歩き廻つてゐる...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「駆落」
...矢張(やはり)詩人らしい無頓着な所があると思つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??