...俊吉はすべてに無頓着なのか...
芥川龍之介 「秋」
...完(まった)く身なりなどには無頓着なのであろう...
芥川龍之介 「西郷隆盛」
...相島は無頓着な風で茶筒から茶をこぼし/\土瓶に移してストーヴの上の藥罐を下しながらにこついて居る...
有島武郎 「半日」
...義雄自身にも、着ごころがいいわけではなかつたが、無頓着な渠には、洋服地の粗末なのや、不體裁なのは左ほど氣にもならなかつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...博士はそんな方面に一向無頓着な小泉氏の事だ...
薄田泣菫 「茶話」
...夜半の小雨はあえて利害を感ぜざるべきも昼間の雨には無頓着ならず...
寺田寅彦 「自然現象の予報」
...その無頓着なやり方が...
豊島与志雄 「塩花」
...かう云ふ事には何時も無頓着な日本の新聞紙はまだ何等の報道をもしないらしい...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...さうして教師の無頓着なのと違つて仲々一癖あり相な容貌であつた...
長塚節 「隣室の客」
...表座敷からは無頓着な父の声がしてゐた...
中原中也 「分らないもの」
...無頓着なる所作ならば何が故にかくは綺羅(きら)を飾れる...
夏目漱石 「草枕」
...自分に対する悪口に無頓着なることは出来ぬ...
新渡戸稲造 「自警録」
...それほどこの息子は縁起などと云ふことにこれまで無頓着な人間であった...
原民喜 「縁起に就いて」
...自分のことには無頓着なくせに...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...けれど今きいてゐれば、あの無頓着な、どちらかと云へばちとずぼらのすぎる男の胸にも、女に逃げられた時の寂しみを味つてゐるんだと私は思つた...
平出修 「二黒の巳」
...全く無頓着なのである...
牧野信一 「村のストア派」
...はなはだ無頓着な態度を持し...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...矢張(やはり)詩人らしい無頓着な所があると思つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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