...その上に落ちていたバナナの皮を無雑作(むぞうさ)に踏みつけたのをみていても知れる...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...原田は無雑作に掻(か)き集めて...
太宰治 「新釈諸国噺」
...平凡な牛乳びんに二本のポインセチアが無雑作(むぞうさ)に突きさしてあるだけである...
寺田寅彦 「病室の花」
...私はこの簡単な物差ですべてのものを無雑作に可否のいずれかに決するように教えられて来たのであった...
寺田寅彦 「厄年と etc.」
...毛襦子らしいネクタイを無雑作にむすんでるその様子が...
豊島与志雄 「道化役」
...「あの眼をうってみましょうか」無雑作(むぞうさ)に切って放った一発が...
中里介山 「大菩薩峠」
...左の手を無雑作(むぞうさ)に...
中里介山 「大菩薩峠」
...よし無雑作(むぞうさ)にとはいえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...無雑作(むぞうさ)に押しころがされてある...
中里介山 「大菩薩峠」
...一筆(ひとふで)がきの梅の花が三輪無雑作(むぞうさ)に焼き付けられている...
夏目漱石 「草枕」
...誰(だれ)にでも左様(さう)云つて呉(く)れ給へ」「はあ」門野(かどの)は無雑作に出(で)て行つた...
夏目漱石 「それから」
...癒(なお)りっこないんですか」「そんな事はありません」医者は活溌(かっぱつ)にまた無雑作(むぞうさ)に津田の言葉を否定した...
夏目漱石 「明暗」
...是非御講釈を伺がいましょう」「理学士として考えて見ると烏が女に惚れるなどと云うのは不合理でしょう」「ごもっとも」「その不合理な事を無雑作(むぞうさ)に言い放って少しも無理に聞えません」「そうかしら」と主人が疑った調子で割り込んだが寒月は一向頓着しない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...また無雑作に通りへテーブルを据えつけて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...涙がポロ/\と無雑作におちるのだつた...
平山千代子 「「みの」の死」
...以前はただ小さな灌木(かんぼく)の茂みで無雑作(むぞうさ)に縁(ふち)どられていたその庭園は...
堀辰雄 「美しい村」
...校長が無雑作に決めた低能児の認定を...
本庄陸男 「白い壁」
...しかし久木も武田も無雑作にたべ...
山本周五郎 「新潮記」
便利!手書き漢字入力検索