...あの無鉄砲な執着を見せては大変だつた...
犬養健 「愚かな父」
...それはすこし無鉄砲なことではあったが...
海野十三 「蠅」
...無鉄砲な大木は窓の硝子に葉や枝をぶツつけてゐた...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...無鉄砲な遊戯と見えるほどな冒険も敢(あえ)てしたのであろう...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...臆病というよりはむしろ無鉄砲な弟でさえおそらくふるえるくらいのものなんです」「ここであなたはとうとう決定的な点まできたようですね」と...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...あいつほどの無鉄砲な男はいないはずだ……そういう弱点を計算して...
久生十蘭 「喪服」
...その手を扼して動かさないようにと特別な命令の出ることで有名になっている無鉄砲な中尉が大突撃の時...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...この無鉄砲な悪党が今まで裏切られたことは一時たりともなかったのに...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...この無鉄砲なベリントン大佐の血しぶきが欲しかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...我家は荒っぽい無鉄砲な連中だが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...その葬喪の席で神と闘って勝負預(あず)かりの一件を自慢し語ったとは無鉄砲な男だ...
南方熊楠 「十二支考」
...鉄風 無鉄砲なことをする奴だ...
森本薫 「華々しき一族」
...その無鉄砲な我武者羅(がむしゃら)なところが喜多流だと思って喜んでいるのだから困りものですよ」又...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...見るからに無鉄砲な...
夢野久作 「暗黒公使」
...ドンナ無鉄砲な場面でも作り出して見せようてんだから...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...無鉄砲な漁師どものアバズレ仕事とばかり思い込んでいたものだから...
夢野久作 「爆弾太平記」
...この病院の現在患者は、皆相当の有産階級や知識階級である上に、動きの取れない重症患者や、身体(からだ)の不自由な者ばかりで、こんな無鉄砲な、残忍兇暴な真似の出来るものは一人も居ない筈である……と……」私は頭をシッカリと抱えたまま、長い、ふるえた溜息をした...
夢野久作 「一足お先に」
...その無鉄砲な抜き討ちをかわして...
吉川英治 「江戸三国志」
便利!手書き漢字入力検索