...私は自分の意志に依つてした結婚ではないのだから是非破壊せねばならないし私の両親や叔父さんたちはそんな無鉄砲なことをされては困るので止めさせやうと邪魔するのです...
伊藤野枝 「従妹に」
...あの無鉄砲な執着を見せては大変だつた...
犬養健 「愚かな父」
...無鉄砲な事ばかりやらかしてお友達や...
太宰治 「新ハムレット」
...一番猛烈で無鉄砲な男です……もちろんアイルランド人ですが...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「とけない問題」
...無鉄砲な大木は窓の硝子に葉や枝をぶツつけてゐた意地悪さうに...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...こんな向う見ずの無鉄砲な人間が――カンテラを提(さ)げて...
夏目漱石 「坑夫」
...菅笠(すげがさ)も柄杓(ひしゃく)も仕度をする間がありませんよ」どんな無鉄砲な抜け詣りも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その手を扼して動かさないようにと特別な命令の出ることで有名になっている無鉄砲な中尉が大突撃の時...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...無鉄砲な攘夷家であろうとも...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...五〇歳がらみの無鉄砲な詩人ってとこですかね...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...この無鉄砲なベリントン大佐の血しぶきが欲しかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...鉄風 無鉄砲なことをする奴だ...
森本薫 「華々しき一族」
...ゼノンやクラティッポスをさえとらえた無分別無鉄砲なばかばかしい興奮を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...随分無鉄砲な事を企てたものである...
柳宗悦 「四十年の回想」
...その無鉄砲な我武者羅(がむしゃら)なところが喜多流だと思って喜んでいるのだから困りものですよ」又...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...何もあの小僧が居なけあ船が出ねえって理窟(りくつ)もあるめえし……お前(めえ)んとこの船長(おやじ)がいくら変者(かわりもの)だってそんな無鉄砲な酔狂をして乗組員(のりくみ)を腐らせるような馬鹿(ばか)でもあんめえ...
夢野久作 「難船小僧」
...感激性が強くて無鉄砲なだけが取(と)り柄(え)の人間らしかった...
夢野久作 「ココナットの実」
...その無鉄砲な抜き討ちをかわして...
吉川英治 「江戸三国志」
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