...あの無鉄砲な執着を見せては大変だつた...
犬養健 「愚かな父」
...イギリス兵はルウアン市に無鉄砲な攻撃を加えたが...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...けれどもこんな心細い腕前で「主客共に清雅の和楽を尽さん」と計るのも極めて無鉄砲な話であると思った...
太宰治 「不審庵」
...自分のどこからそんな無鉄砲な勇気が出たか...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...夫は私に無鉄砲な事しられたら...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...謹厳な者にはどうせ無鉄砲なことがある...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...無鉄砲なほど、健康だつた頃の、あの長い旅行の数々が、虹のやうに、とりとめなく瞼(まぶた)に浮んで来る...
林芙美子 「浮雲」
...臆病というよりはむしろ無鉄砲な弟でさえおそらくふるえるくらいのものなんです」「ここであなたはとうとう決定的な点まできたようですね」と...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...こういう危険な状況を知ったら無鉄砲なことはできないはずだが...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...私は傍(そば)に居てこの様子を見て居て「ドウモ無鉄砲な事を言う奴だ...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...我家は荒っぽい無鉄砲な連中だが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...随分無鉄砲な事を企てたものである...
柳宗悦 「四十年の回想」
...その無鉄砲な我武者羅(がむしゃら)なところが喜多流だと思って喜んでいるのだから困りものですよ」又...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...こうした無鉄砲な要求を即座に引き受けたのであった...
夢野久作 「女坑主」
...且つ兇猛無鉄砲なる反抗を試みたるは...
夢野久作 「暗黒公使」
...あのような無鉄砲な事を仕出かしまして...
夢野久作 「二重心臓」
...この病院の現在患者は、皆相当の有産階級や知識階級である上に、動きの取れない重症患者や、身体(からだ)の不自由な者ばかりで、こんな無鉄砲な、残忍兇暴な真似の出来るものは一人も居ない筈である……と……」私は頭をシッカリと抱えたまま、長い、ふるえた溜息をした...
夢野久作 「一足お先に」
...その無鉄砲な抜き討ちをかわして...
吉川英治 「江戸三国志」
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