...無邪気なるものは官憲である...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...無邪気な眼(まな)ざしの...
犬養健 「亜剌比亜人エルアフイ」
...彼には無邪気な感じがしたからである...
犬養健 「朧夜」
...無邪気なるペンはその辺に気のつくはずはない...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...という無邪気なお手紙が来る...
太宰治 「鴎」
...盛子はゆつくりと喰べてゐた物がまだ口の中に残つてゐるような無邪気な顔をした...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...その声の中にはまだけがれない無邪気な心が籠(こ)められてあつた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...「なんて無邪気な女だろう」と私は呆れ返った...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...晴々とした顔に無邪気な眼が光っていた...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...女の無邪気な意地悪から...
萩原朔太郎 「夏帽子」
...金を浪費することの無邪気な悦びと...
原民喜 「滑走」
...これまではお前は自分のことしか知らなかったのだ! お前はほんとうは無邪気な子どもだったが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「判決」
...談笑遊戯の気軽にして無邪気なるは小児の如く...
福沢諭吉 「女大学評論」
...僕はこの無邪気な正則な人たちの中に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...パーヴェル・パヴロヴィッチは故意としか思われぬ無邪気な眉のひらきようをして...
「赤い貨車」
...京の返事は無邪気な可憐(かれん)なものであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...荒いしかし無邪気な掠奪隊であった...
室生犀星 「幼年時代」
...無邪気な顔して眠っている...
吉川英治 「松のや露八」
便利!手書き漢字入力検索