...彼には無邪気な感じがしたからである...
犬養健 「朧夜」
...三の女の子を集めてお手玉をしたり毬(まり)をついたりして無邪気な遊びをして帰るを真の通人だと称揚していた...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...私はもっと無邪気な少女を恋の相手に欲しかったのだ...
海野十三 「三角形の恐怖」
...ベントリー「無邪気な船長」...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...ちっとも面白くないから帰るところでございます」女は無邪気なおっとりとした声で云った...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...無邪気な事は小児のようである...
ダウィット Jacob Julius David 森鴎外訳 「世界漫遊」
...一つの無邪気な声がいった...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...『あの無邪気な眼が...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...女の無邪気な虚栄心にとってはきわめて貴重な品物だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無邪気な見栄(みえ)ではあるが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ハイドンの無邪気な逸話を伝えている...
野村胡堂 「楽聖物語」
...この小男は極く無邪気な...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...そんなに無邪気なのか...
牧野信一 「サロメと体操」
...彼はこの無邪気な問に耐える力がなかった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...少くとも自分自身を説服しようという無邪気ならぬ心組から何物をも求めようという成心のなかるべき懺悔の心を失いつつあった...
三木清 「語られざる哲学」
...人は無邪気なる論理をもって...
柳田国男 「雪国の春」
...しかし間もなく平生の無邪気な快活さを取り返した彼女は...
夢野久作 「少女地獄」
...複雑な高次方程式に属する四則雑題を見事に解いた教え子の無邪気な笑い顔なぞを思い出しつつ……云い知れぬ喜びや悲しみに交(かわ)る交(がわ)る満たされつつ...
夢野久作 「木魂」
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