...あの鼻息ではどんなに恐い人かと思ひますがその実少しも恐い人でも何でもなく実は甚だ無造作な人であります...
伊藤野枝 「妾の会つた男の人人」
...日頃の東洋豪傑(ごうけつ)風な、無造作な彼が、こんな深い感動を示すというのは、ひどく意外に思われた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...所で此の増益は氏の言ふが如く單に異聞を廣むといふ無造作な意味のものであらうか...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...この無造作なうちにも包み切れない品位と...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...無造作な身扮(みなり)と磊落(らいらく)な物言ひが特徴で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...極めて無造作なるに似て...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...帽子へちょっと手をやって無造作な挨拶をして...
久生十蘭 「キャラコさん」
...しおふき等の御面をかむって全くどこの誰とも見境いもつかぬ巧妙無造作な変装ぶりだった...
牧野信一 「鬼涙村」
...それが余りに無造作な恰好であることを何とはなしにわらひながら...
牧野信一 「心象風景」
...彼らは何よりもその無造作な削りを悦んだ...
柳宗悦 「民藝四十年」
...それはこのように無造作なる示威運動に脅かされて...
柳田国男 「山の人生」
...無造作なぞいう性格は極度にまで洗練されて...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...はははは……」樫尾大尉のこの無造作な一笑は...
夢野久作 「暗黒公使」
...それにしても実に暢気そうに見える無造作な南が...
横光利一 「旅愁」
...東野のその無造作な動きに...
横光利一 「旅愁」
...無造作な兵庫くずしに束ねた根元を南京(ナンキン)渡りの翡翠(ひすい)で止めた...
吉川英治 「剣難女難」
...彼の無造作なことばの端には...
吉川英治 「私本太平記」
...無造作な」「でも先生...
吉川英治 「新・水滸伝」
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