...無辺際な胸から搾り出す様な大梵音をあげて午後の三時を報じた時...
石川啄木 「葬列」
...宛然(さながら)大聖人の心の如く透徹な無辺際の碧穹窿(あをてんじやう)の直下...
石川啄木 「葬列」
...年で洗はれたあなたのからだは無辺際を飛ぶ天の金属と私が書いたのも其の頃である...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...その影響の及ぶところは無辺際に大きいのである...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...永遠に同じ姿でくり返される無辺際の日の中に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ただ無辺際なるものに面してさえおれば...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ぱりぱりと乾燥した音響を無辺際に伝いて...
長塚節 「太十と其犬」
...無辺際空に轟き渡る一大楽曲に化成する……それも日光がひとたび直射するにおよんでは...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...六 待ち人こうした無辺際...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...無辺際(むへんざい)の空間には...
夏目漱石 「永日小品」
...対絶の平等観(びょうどうかん)を無辺際(むへんさい)に樹立している...
夏目漱石 「草枕」
...無辺際のうちにぽつりぽつりと物が散点しているような心持ちになります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...無辺際空(むへんさいくう)に東南の地底へ走っている...
久生十蘭 「地底獣国」
...一挙に無辺際の光明世界へ飛翔する...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...芸術の無辺際な創造的威力に捧げているのである...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...己が感じて、その感じ、その胸の悶(もだえ)を3060なんとか名づけようとして、詞(ことば)が見附からないで、そこで心の及ぶ限、宇宙の間を捜し廻った挙句に、最上級の詞を攫(つか)まえて、己の体を焚くような情の火を、無窮極だ、無辺際だ、永遠だと云ったと云って、3065それが悪魔もどきの事かい...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...)無辺際に座を構えて...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
......
八木重吉 「秋の瞳」
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