...彼は無批判なまま、そのグループに入ることを決めた...
...無批判に信じるのではなく、自分で確かめた方がいい...
...その本は無批判に読んではいけない...
...彼女は無批判に彼の言葉を信じた...
...無批判なまま愛国心を持つのは危険だ...
...偉大な叙事詩の如く感動的に無批判に書かれたものが...
田中英光 「さようなら」
...何らかの一般的な法則や公式やを仮定してそれを或る国民の生活にあてはめるというような方法をとるべきでないということ(古典の記載を無批判に承認しながら...
津田左右吉 「日本歴史の研究に於ける科学的態度」
...無批判的な群小は九十九プロセントの偉大に撃たれて一プロの誤りをも一緒に呑み込んでしまうのが通例である...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...想うにこれらは権威者の罪というよりはむしろ権威者の絶対性を妄信する無批判な群小の罪だと考えなければなるまい...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...いずれにしても無批判的な多読が人間の頭を空虚にするのは周知の事実である...
寺田寅彦 「読書の今昔」
...いわゆる「新し好き」は無批判無評価にただその新しさだけに飛びつくのである...
寺田寅彦 「猫の穴掘り」
...多くの技術哲学は殆んど無批判なのである...
戸坂潤 「技術と科学との概念」
...処がマルクス主義は主として社会乃至歴史(そしてやや不当にも自然や論理にさえ夫が無批判にも拡大されたのだ)に関する特殊な認識に過ぎない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...之は要するにブルジョア的技術哲学の無批判な集大成以外の何物をも齎さないだろう...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...今日では往々無批判な通行券を有ち勝ちだ...
戸坂潤 「戦争ジャーナリスト論」
...何等の公正な研究をまたずに無批判に取り入れられ...
戸坂潤 「〔付〕唯物論研究に就て(戸坂潤手記)」
...私は一種無批判な盲目的な心境に陥ったことがあるが...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...恋愛は、本質的にかかるものではあるが、特にこの思春期に於ける恋愛は、情熱的で、無批判である...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...無批判的でなく批判的に心的働きを無視し得る對象――即ち一切の心的働きを離れても存すると見得べき所のものを突止めようとする努力を生じた...
増田惟茂 「知的作用と感情と」
...無批判の憧憬讃美(しょうけいさんび)を事としていた単純極(きわ)まる子供の眼にまさる喜びを持つことを悟って来た...
水上滝太郎 「大人の眼と子供の眼」
...封建的な主従関係をある点では全く無批判にそれなりのいきさつで描き出している...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...その者は生活の感覚化と文学的感覚表徴とを一致させねばやまない無批判者にちがいない...
横光利一 「新感覚論」
...それにしても、氏(うじ)も素姓もしれない旅の人間を、館へ泊めておくばかりか、朝から酒を出して、傅いている将頼や、この弟たちの、無批判と、世間知らずには、唖然とした...
吉川英治 「平の将門」
便利!手書き漢字入力検索