...こちらは最初から抵抗する意志はないのですし、無手ですから、ただ逃げるより仕方ない...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...無手(むて)で、このピストルに立向うつもりかい...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...無手法(むてっぽう)は困る」というはこの仲間にての年長なる甲板士官(メート)...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...主膳は無手(むず)と押えてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...無手(むず)と組み付きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お染の寢首へ――「御用だツ」曲者の匕首を持つた手は無手(むず)と掴(つか)まれました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...飛付いた八五郎に無手(むんず)と襟髮を掴まれました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お近の襟髮に無手と手がかゝります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...無手(むず)と手首などをつかんで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無手(むず)と組みつきました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...火鉢を挾んで無手(むず)と坐りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...正体なく寝入っている所を無手(むず)と引掴(ひッつか)み...
二葉亭四迷 「平凡」
...物を見るのは無手に限る...
柳宗悦 「民藝四十年」
...無手(むず)と妾の手を執(と)り給ひつ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...無手にされた日本の上に毒瓦斯が撒かれるだろう...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...それでいて“無手童女像”といってよいほどその小づくりな老尼振りはにこやかで美しい...
吉川英治 「紅梅の客」
...そちの眼は」あきらかな殺意に曝(さら)されている無手な自身を――その危険さも――まるで度外視しているようなそれは静かな揶揄(やゆ)だった...
吉川英治 「私本太平記」
...まったく無手(むて)と無手...
吉川英治 「神州天馬侠」
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