...俄然として茲(ここ)に無我の境に達す...
石川啄木 「閑天地」
...――お千は絶対無我の境地にあるような姿勢をしていた...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...靈媒を無我の境に陷し入れるもう一人の術者が要るのが普通である...
海野十三 「心靈研究會の怪」
...靈媒が無我の境に入ると呻り聲を發する...
海野十三 「心靈研究會の怪」
...彼女は無我の境に入ることが出來なかつた...
海野十三 「心靈研究會の怪」
...ついに無我の境地にはいりこむことにあったという...
太宰治 「ロマネスク」
...何十分ばかりの無我の境を...
橘外男 「逗子物語」
...無我の境に入りうる機会も少なくないようである...
寺田寅彦 「科学者と芸術家」
...漠然(ばくぜん)たる力強い無我の境...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...善悪美醜を超越して無私無我の境地に身を置くことは...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...主事の指導がないと無我の境に入ることができなかったが...
久生十蘭 「雲の小径」
...霊媒は無我の境に没入しているので...
久生十蘭 「雲の小径」
...無我の境で戯れているうち...
火野葦平 「花と龍」
...かうして彼は無我の境地に(多田君は私にさう言つた)没入し...
北條民雄 「戯画」
...しばしば恍惚無我の境に入り...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...やはり無我の境地から...
吉川英治 「宮本武蔵」
...春の海を眺め春の山を望みボケの花の中で茫然として無我の境に無我の詩を造る...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
...芸術は吾人を瑣細なる世事より救いて無我の境に達せしめる...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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