...あすにも無慈悲な手が咽喉(のど)を取り巻くだろう...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...無慈悲な見物人は滑(すべ)つこい博士の頭を見て声を立てて笑つた...
薄田泣菫 「茶話」
...今更その嫁を追ひ出さうと云ふのは無慈悲な話で...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...また柿沼は冷酷無慈悲な男だとの評判である...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...無慈悲な間諜(かんちょう)であり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...しかも、その恩知らずの僕に、忘れっぽい僕に、無慈悲な僕に、罪人の僕に、ありがとうと言われる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...然(しか)るに今やこの精力に無慈悲なる裁判の意味があって...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...そうなんですか?」と無慈悲な追い討ちをかけた...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...無理に無慈悲な人間の手に引離されて...
二葉亭四迷 「平凡」
...あなた? こういう無慈悲なことも致しおる...
本庄陸男 「石狩川」
...それがどんなに無慈悲なものであるか...
三好十郎 「肌の匂い」
...ことに貧乏こそ無慈悲な勧誘者である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...弱い人間に無慈悲なことはしないものだ」侍や下僕たちにそういいつけて...
山本周五郎 「菊千代抄」
...医者の言葉は由良にとってはひどく無慈悲なものに感じられた...
横光利一 「馬車」
...わしは御身らのごとき婦女子を殺すような無慈悲な者ではない...
吉川英治 「三国志」
...無慈悲なお扱いには服せませぬ』『これや...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...無慈悲なお扱いには服せませぬ」「これや...
吉川英治 「べんがら炬燵」
...露骨なご偏頗(へんぱ)――無慈悲なお仕打」「何をいう...
吉川英治 「源頼朝」
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