...あんな無慈悲なことをさせようとは思いません」などと云うだろう...
アルテンベルヒ Peter Altenberg 森鴎外訳 「釣」
...こんな無慈悲な母親があるでせうか...
伊藤野枝 「書簡 大杉栄宛」
...そのために私が無慈悲な家庭破壊をするものとは思われたくなかったのです...
伊藤野枝 「「別居」について」
...斯様な無慈悲な仕方をなされて諸人の憎しみをお受けになっては...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...子を捨てるほどの無慈悲な親に...
中里介山 「大菩薩峠」
...そしてこの無慈悲な自然の力に虐げられている人間の姿もまた当年の名残りを止めている...
中谷宇吉郎 「小さい機縁」
...慈悲善根の代りに無慈悲なことばかりして參つたと言つた方が宜い位でございます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...水野様が無慈悲な方なら...
野村胡堂 「礫心中」
...ぶッた斬ってやろうか」などという無慈悲な声をうしろで聞く...
久生十蘭 「ノア」
...本当に神様も無慈悲な方でございまス...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...固より永くは続かん※無慈悲な記憶が働きだしてこの頃あくたれた時のお勢の顔を憶い出させ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...「蜘蛛の糸」の自分ばかり地獄から拔け出さうとする男の無慈悲な心がその心相當の罰を受けたと云ふ話...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...おなじみの古調でハイネはしみじみとシュレジェンの織工の歌をぼくに告げた無慈悲な神々...
槇村浩 「シュレジェンの織工によせて」
...美わしき執政杖と無慈悲なる斧とをふみにじり翻弄するが如し...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...弱い人間に無慈悲なことはしないものだ」侍や下僕たちにそういいつけて...
山本周五郎 「菊千代抄」
...鼻先には無慈悲な牙をもつた恐るべきものが跳びはねていて...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...越えて來た數年間の殺伐無慈悲な月日も忘れる思ひがしました...
吉川英治 「折々の記」
...自分の無慈悲なことばを...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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