...無慈悲な父と思はれてゐる人もあるが...
石川啄木 「不穩」
...残酷無慈悲なる者は容赦なく審判かるるのである...
内村鑑三 「聖書の読方」
...あすにも無慈悲な手が咽喉(のど)を取り巻くだろう...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...そんな無慈悲なこと云うもんやないで...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...今更その嫁を追い出そうと云うのは無慈悲な話で...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...無慈悲な扱いをした積りではなかったのだが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...「あなたもずいぶん意地のわるい無慈悲な真似をなさる方(かた)ですねえ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...その無慈悲な戦いにおいて彼が猟師となったり獲物となったりした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...どのくらい無慈悲な...
中里介山 「大菩薩峠」
...そしてこの無慈悲な自然の力に虐(しいた)げられている人間の姿もまた...
中谷宇吉郎 「イグアノドンの唄」
...病人に恐怖を与えつづける無慈悲な医者と同じようであった...
平林初之輔 「予審調書」
...やはり無遠慮や無慈悲な感じが漂い...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...細かな感情も動きながら黙っていなければならない人にするのも無慈悲な親になる...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...美わしき執政杖と無慈悲なる斧とをふみにじり翻弄するが如し...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...こんな無慈悲な心で建てたる...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...かけ換えのない吾児(わがこ)に渡すような無慈悲な母親が...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...医者の言葉は由良にとってはひどく無慈悲なものに感じられた...
横光利一 「馬車」
...鬼のごとく無慈悲なものと思われているが...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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