...俺の女房というのは至極無感動な女で...
梅崎春生 「蜆」
...無感動な調子の大きな声で答えるのだった...
徳永直 「冬枯れ」
...無感動な態度を装う...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...無感動な、沈鬱な物腰...
久生十蘭 「地底獣国」
...はッといって無感動な顔で殺しに出て行く...
久生十蘭 「ノア」
...だらしなく銃を担いだ、脾弱(ひよわ)そうな中年の兵隊や老兵が、無感動な、そのくせどこかシニックな影のある顔つきで、小隊長らしい将校のあとからゾロゾロ谷間へ降りて来、それぞれの営舎へ入ると、なにをする気力もないように寝ころがって午睡をはじめた...
久生十蘭 「ノア」
...この時には死体らしいものを見掛けておらないからであります」真名古は無感動な様子で...
久生十蘭 「魔都」
...私という人物が「無感動なのではない...
宮本百合子 「観念性と抒情性」
...戦争の悲惨と平和への希望を無感動な念仏として抱いている文化的スノッブを予想して描かれた思いつきの平俗なパノラマだ...
三好十郎 「絵画について」
...殆んど無感動な口ぶりで云った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...たんねんに繰り返してみた」主計は無感動な眼で...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...無感動な秀之進のぜんたいからなにものかを読みとった...
山本周五郎 「新潮記」
...それは毎(いつ)もの愚かしい無感動な笑い方である...
山本周五郎 「日本婦道記」
...無感動なようすは...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...無感動な調子で使いの用向を訊いた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...平四郎の無感動な顔を見て...
山本周五郎 「山彦乙女」
...同時に彼は自身の無感動な胸の中の洞穴を意識した...
横光利一 「上海」
...都会の文明の片鱗を見せたような無感動な眼を向けられた時だけでした...
和辻哲郎 「土下座」
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