...無愛想に見えたので...
芥川龍之介 「MENSURA ZOILI」
...相不変無愛想にかう答へた...
芥川龍之介 「槍ヶ嶽紀行」
...彼は今日は用がないからといって女達を無愛想に追払った...
海野十三 「地球発狂事件」
...だが、おっしゃる様な人はここにはおりませんよ」坊さんは、変な奴(やつ)だといわぬばかりに、紋三をにらみつけて、無愛想に答えた...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...ガロエイ卿と夫人とは無愛想に首を曲げただけで...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...お絹は頓馬(とんま)なたずね方をする御用聞もあるものだなと聞き流しながら、鋏を持って再び庭へ下りて来ると、「もし、ちょっと承りとうございますが、この辺に四谷の大番町様のお下屋敷がございますまいか」やっぱりぐれている、ここは呉竹(くれたけ)の根岸の里の御行(おぎょう)の松、番町だの、四谷だの、何を言っているのだ、そんなことで訪ね先がわかるものか、もっと要領のよい名ざしがありそうなものだと、お絹は心の中でそれをあざけりながら、庭を辿(たど)って、いっそ万年青をよして柳にしてみようかというような気にもなり、木々の枝ぶりを物色して、ちょうど先日、神尾が、凧を飛ばした子供らのために入場を許した裏木戸のところで立ち止まると、ついその外で、「もし、あの、この辺に四谷の大番町様のお控え屋敷がございましょうか」外から、自分のいる気配を見て取って問いかけたらしいから、お絹は無愛想に、「存じませんよ、よそをたずねてごらんなさい」「その声は、もしや御新様(ごしんさま)ではございませんか」「おや?」同時にお絹も、聞いたような声だと思いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...出来るだけ無愛想に...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...私をどうなさる積りで」「默れツ」平次は無愛想にきめ付けて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私をどうなさる積りで」「黙れッ」平次は無愛想にきめ付けて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無愛想にもできない...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...又自分もその一人なんだと思ふと腹立だしくなつて勢ひ無愛想になつた...
平山千代子 「お泊り」
...無愛想に訊(たづ)ねた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...そのまま無愛想にコツク場の方へ行つてしまつた...
堀辰雄 「旅の繪」
...今は休んでゐますからと無愛想に斷わられた...
堀辰雄 「四葉の苜蓿」
...妙な大面をさらして無愛想にあぐらなどかいてゐる自分の...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...「私は死に臨んで女のことなんぞ考えてはいられぬ」ウルリックは無愛想に返事した...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「かなしき女王」
...ミサコが無愛想に云った...
吉行エイスケ 「女百貨店」
...婦人は何處か一つ所を凝と無愛想に見つめてゐる...
若杉鳥子 「烈日」
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